※フラット35から同じフラット35への借り換えができることを意外とご存知ないかたも多いと思われるため、まとめてみました。
2016年8月のフラット35適用金利が20年以下で年0.83%、21年以上で年0.90%(融資比率9割以下の場合)と大きく低下したことは大きくニュースに取り上げられていました。
2016年9月は20年以下で年0.96%、21年以上で年1.02%(融資比率9割以下の場合)とやや上昇しましたが、いずれにしても住宅ローン金利の水準は過去最低水準であることは変わりはないため、同じフラット35への借換を検討開始しています。
楽天フラット35の金利
※4年前に借換実行した記録はこちらの記事をご参考ください。
フラット35からフラット35への借換はできるのか?
実はつい最近まで同一銀行内でフラット35からフラット35へ借り換えできることは知りませんでした。
今回だめもとで電話で楽天銀行へ問い合わせたしたことをきっかけに知るに至ったのですが、あっさりと「うち(楽天銀行)はできるんですよ!」の一言。
最近では明確にサイトでも「フラット35からフラット35への借換えできます!」とPRしていることからも、借換を検討する方が多いのではないかと推測されます。
フラット35への借換え条件とは
かくいう私も電話を切り次第、すぐにオンラインで新規申し込みを完了!
楽天銀行の場合、前回の借換から1年以上経過していていて、返済を滞りなくおこなっている場合に限り、同一銀行間での借換が可能です。
・フラット35からフラット35への借換はできる
・フラット35からフラット35Sへの借換はできない
・取り扱い金融機関を変更することも可能
・金融機関が承諾すれば同じ金融機関内で変更することも可能
・借換には前回より1年以上経過、且つ滞りなく返済中が条件
基本的に同一銀行間でフラット35の借換ができるのかどうかは、現在借入している銀行次第ですが、まずは可能かどうかをきいてみることをおすすめします。
もしNGだった場合は手数料などを考慮して最終的な借換えメリット(金利含む返済金額の軽減額)を試算した上で、他行のフラット35への借換えを検討しましょう。
借換えは再審査・新規契約になることに注意
もちろん同じフラット35からの借換なので、たとえ同じ銀行内であっても新しい契約での借換になります。
・融資審査も最初からやり直し
・抵当権の抹消・設定も再度行うため、登録免許税や司法書士報酬が発生
・金銭消費貸借契約書等に貼付する印紙代や銀行への事務手数料も発生
・機構団信についてもいったん解約して、再審査・再加入となる
但し、一方で同一物件のため書類を省略できるメリットもあります。
フラット35からフラット35への借換えをするべきかの判断基準
上記の通り、登録免許税や融資に係る事務手数料などがかかるため、トータルでどの程度のコストがかかるのかを知る必要があります。
まずは借換えシュミレーションツールでしっかり試算することから始めます。
前回の借入期間よりも短くなれば、さらに低金利のフラット35を利用できるチャンスです。
たとえば21年以上35年以下と20年以下ではかなり金利差があります。
借換え前後の総返済額の軽減額が、諸費用(プラス厳密に言えば、書類をそろえたりする手間暇)より大きければ借換えのメリットがあります。
・借換え前後の総返済額>諸費用 であればメリットあり
・残り返済期間が20年切っていれば低金利による軽減効果も大きくなる
融資実行月のフラット35の金利は予測できるのか?
長期金利の推移(日本国債10年物)をみて傾向をつかむ
今後の住宅ローン金利(固定)の適用金利をはかる上で、長期金利の指標となる「日本国債10年物」のチャートが参考になります。
長期金利の水準をチェックすることで今後の動きをみることができます。
【参考】SBI証券 日本国債10年
来月のフラット35の金利を予想してみる
フラット35は住宅ローンを債権化したものであり、フラット35を運営する住宅金融支援機構が発行する債券の表面利回りに住宅金融支援機構と金融機関が利益分の金利を上乗せして、最終的なフラット35の金利が確定します。
毎月下旬に発表される既発債の表面利率の増減をみれば、その翌月のフラット35の金利をある程度予想することができそうです。
ほぼ住宅金融支援機構と金融機関の利益となる金利は、最近の推移をみればあまり変化がないことから、既発債の表面利率の増減が翌月の金利へのインパクトになりそうです。
※住宅金融支援機構の「既発債情報」
直近のローンチスプレッドの変動も参考にしながらも、表面料率の増減をみます。
例えば第114回機構債の表面料率は0.34%で前月第113回の機構債の0.37%よりも、▲0.03%下がっており、翌月は▲0.03%程度少し下がるものと予想できます。
実際のところ、翌月(2016年10月)の融資実行金利は下がり、0.95%から0.93%となりました。
あくまでも目安程度ですので借換えは自己責任で。
楽天銀行フラット35からフラット35への借換の記録
以下、スケジュール感のご参考になればと思い、時系列に借換融資までの記録を掲載しております。
楽天銀行内でのフラット35間の借り換えの進行状況
8/28(日)夜WEB申込
8/30(月)WEB事前審査OK→申込書一式郵送との連絡あり(メール)
9/2(金)フラット35申込書到着
9/9(金)フラット35仮審査申込書一式 郵送(簡易書留)
※楽天銀行内で同じフラットで借り換える場合、以下の書類が省略できます。コピーしなくてよいので楽ですね。
・不動産売買契約書
・重要事項説明書
・工事請負契約書
・物件間取り図
・配置図、平面図
・返済口座通帳のコピー
・返済予定表
9/12(月)書類届いた連絡メールあり。マイページ開設連絡(今回の借換用マイページ)。
9/20(火)仮承認(マイページで確認するも楽天銀行からは連絡なし???)
9/21(水)速達書留 仮承認通過の連絡書など到着
※これ以降少し間があいているのは、急いでも9月の借り換えは間に合わないことがわかり、10月の金利確定を待って検討することにしたからです。
この時点では日銀総括で長期金利はほぼ横這いに推移、来月のフラット金利は少しあがりそうだと予想できていたので、借換をするかどうかはペンディングする方向でした。ちなみに仮承認結果は団信含め2年間は有効ですので、仮承認さえ通れば、借換したいと思ったタイミングで動けばよいと思います。
この後、10/1楽天銀行フラット35金利が発表されました。
20年以上は1.06%と上昇、16年以上20年未満は0.95%と昨月より少し下がった程度だったこともあり、10月に借換融資実行で動くことにしました。
但し注意点として、原則借換希望日の13日前(営業日)に書類が到着する必要があります。
以下、本承認に至るプロセスです。
10/3(月)作成依頼書など送付(書留)
10/7(金)楽天銀行より、最終的に借入金額などの口頭確認。
10/11(火)機構の本承認取得。
10/12(水)本承認連絡メール、契約書一式送付の連絡。
10/14(金)司法書士から連絡 ※楽天銀行へ早く連絡もらえるように催促電話後
10/16(日)司法書士面会、書類作成提出
10/18(火)楽天銀行より本契約の意思確認
10/24(月)借換融資実行⇒ 完了
10/31(月)償還予定表・機構団信加入者票兼初年度分特約料領収書・住My Note案内・住宅金融支援機構のしおりが特定記録にて郵送。
※住My Noteはオンラインで申し込み後、約1週間で簡易書留で届きます。翌月曜日には届きました。
11/8(火)権利証返却をもって借換完了!
※当初3~4週間かかるといわれていた抵当権設定の書類・権利証などが司法書士事務所より簡易書留で返送されてきました。
楽天銀行内でのフラット35借換融資を終えて
8月末から始まった楽天銀行内でのフラット35間の借換融資も本日無事終了しました。
同じ銀行での借り換えなので、融資実行日は特に出向く必要もなく、お昼前には借入金が入金・引落され、融資実行されていました。
当日は楽天銀行や司法書士からも連絡もないので、ちょっと不安になってしまいがちですが、オンラインで銀行の残高記録で借換できたのかは確認することができます。
今年の7月には過去最低の金利になり、しばらく低金利傾向が続くということもあり、借換が殺到しているようです。
私のように同じ銀行内であっても約2ヶ月かかったことになります(10日程度ほど検討中断がありましたが)。
また前回よりはWEBのマイページやメール・電話での連絡についても、かなり簡素化されて素っ気ない印象でした。
あまりにもそっけなかったので、念のため電話で確認したほどです・・・
さすがに同じ銀行内ということ?と借換殺到で全体的なサービスレベルが落ちたように思えましたが、あっけなく借換が完了です。
結果的に返済軽減効果も高く、1%以下の金利になったことで満足しています。
事前に準備する公的書類さえあれば、特に同じ銀行内での借換えは簡単なのでやらない手はないと思いますよ!
他銀行から楽天銀行への借り換えはこちら!
◆はじめての住宅ローンフラット35への借換え融資実践記
楽天銀行のフラット35への借り換え体験記です。借り換えのご参考になれば幸いです。