WEB会議やオンライン授業が増えて、自宅でもより高速で安定したネット環境が求められる今、古い無線ルーターからの買い替えや新規で導入を検討中の方にオススメしたいのが、「Wi-Fi6」×「トライバンド」対応の無線ルーターです。
高速でのネット通信はもちろん、家族みんなが複数台同時で接続しても安定したネットワーク環境を実現します。
最新規格のWi-Fi6は、話題のゲーム機「Playstation 5」でも搭載。
大容量のゲームコンテンツを高速ダウンロードしたり、世界中のプレイヤーとのオンラインマルチプレイやゲーム実況も遅延なく、快適に楽しむことができる通信規格です。
今回レビューするTP-Linkの「Archer AX90」は、まさに「Wi-Fi6」×「トライバンド」に対応した最新のルーター。
8本のアンテナと高性能なCPUを搭載し、部屋のすみずみまで電波が届くので、仕事から遊びまで幅広く対応できるパワフルなモデルです。
「TP-Link Archer AX90」の概要
TP-Linkの「Archer AX90」は、最新の無線規格Wi-Fi6に対応し、3つの周波数を使い分けることでたくさんつながっても高速で安定したネットワーク通信を実現するハイスペック無線LANルーターです。
放射線状のスリットが広がる五角形の本体に、8本のアンテナを搭載した近未来的なデザインで、所有感をくすぐります。
一押し!注目ポイント
- Wi-Fi6対応で同時接続でも超高速で快適な通信
- トライバンドで干渉しないように電波を使い分け
- 中継器増設でメッシュWi-Fiも簡単に構築
- 豊富なUSBポートで簡易NAS機能も搭載
- セキュリティ機能(HomeShield)も利用可能
最新規格の「Wi-Fi6×トライバンド」対応に加えて、機能性や拡張性も備えているので、今後数年間のデバイスやネットワークの進化を見越しても、長く使える無線ルーターといえるでしょう。
製品仕様をチェック
製品名 | TP-Link Archer AX90 |
ワイヤレス規格 | Wi-Fi 6 IEEE 802.11ax/ac/n/a 5 GHz IEEE 802.11ax/n/b/g 2.4 GHz |
Wi-Fi速度 ※通信速度理論値 |
AX6600 5 GHz: 4804 Mbps (802.11ax) 5 GHz: 1201 Mbps (802.11ax) 2.4 GHz: 574 Mbps (802.11ax) |
動作モード | ルーターモード、 ブリッジモード(アクセスポイントモード) |
インタフェース ※有線/USBポート |
2.5Gbps WAN/LANポート×1 1Gbps WAN/LANポート×1 1Gbps LANポート×3 USB3.0ポート×1、USB2.0ポート×1 |
推奨利用環境 | 戸建て3階建、マンション5LDK、最大接続台数100台 |
CPUプロセッサー | 1.5 GHz クアッドコア CPU |
アンテナ | ハイゲイン外部アンテナ×8 |
電源 | 12V-3.3A |
システム要件 | Microsoft Windows 98SE/NT/2000/XP/Vista/7/8/8.1/10 MAC OS, NetWare, UNIX, Linux IE 11やFirefox 12.0, Google Chrome 20.0, Safari 4.0以上の Javaに対応したブラウザ |
商品サイズ | 横 310.9mm×高さ 173.7mm×奥行 206.9mm |
商品重量 | 890g |
パッケージ内容 | ・Archer AX90 本体 ・電源アダプター ・LANケーブル(2.5Gbps対応のCAT5e) ・かんたん設定ガイド |
公式サイト(製品仕様) Archer AX90
「TP-Link Archer AX90」のレビュー
ポイント1:Wi-Fi6対応で隅々までサクサク超高速!
「Archer AX90」は最新の無線LAN規格「Wi-Fi6(IEEE802.11ax)」に対応しています。
Wi-Fi6には大きく3つの特長がありますが、従来の規格に比べても性能が大きく向上しており、いずれも接続する機器が対応することでその威力を発揮します。
- 超高速なネットワーク通信
- 複数デバイス同時通信に強い
- 接続デバイスのバッテリーが長持ち
複数のユーザーとの同時接続を可能とする多重化技術(OFDMA)と同時通信の技術(MU-MIMO)を採用することで、たくさんのデバイスと同時に通信ができ、ひとつの無線ルーターに複数のデバイス(AX90で接続可能台数は最大100台)が集中しても通信が安定します。
また接続していないときは無駄に通信をしないので、デバイスそのものバッテリーの持ちがよくなるメリットもあります。
家族を含め、自宅にたくさんのネットワーク接続する機器を所有するユーザーにはうれしいことづくめの規格に対応したルーターといえるでしょう。
広範囲で安定した高速通信を実感!
Wi-Fi6は規格上最大9.6Gbpsと、通信スピードがこれまで以上に速くなりました(Wi-Fi5は規格上最大6.9Gbps)。
今後主流になる4Kや8Kといった動画ストリーミングコンテンツ視聴も問題なく対応できるレベルです。
「Archer AX90」は8本のハイゲインアンテナ搭載。
家の隅々まで電波が届くので、どの部屋でもストレスなく快適にインターネットを楽しむことができます。
Wi-Fi6による無線通信速度は、最大通信速度だけでなく、従来の無線規格に比べても離れた場所でも通信速度が向上、より快適になる可能性があります。
事実、自宅環境で通信スピードと電波の状態をチェックしてみた結果がこちら。
※マトリックスの緑色は電波状態がよいことを示しています。
通信速度が91-93Mbpsとなっているのは、わが家のネットワーク環境は上位回線が光ファイバーであるものの、マンション内への引き込みが電話回線を利用したVDSL方式のため、上限が100Mbpsとなっているからです。
その点をかんがみても、回線の上限近くまでスピードが出ていることになります。
しかも驚くべきことに、電波が部屋のすみずみまで広範囲にわたって届いていることです。
比較のために、現在の自宅のメッシュWi-Fi環境での電波状況を計測しました。
「Archer AX90」1台によるネットワーク通信は、メッシュWi-Fi(2台構成)と比べても、壁やドアを何枚も隔てたところにも、ほぼ同じレベルで広範囲に電波が届き、通信スピードがでていることがわかります。
※あくまでも自宅環境でのテスト結果ですので、環境により電波の届く範囲は異なります。
これも「Archer AX90」の強力な8本のハイゲインアンテナと高性能クアッドCPUパワーによるところが大きいといえるでしょう。
Wi-Fi6は対応機器を接続することで実力を発揮しますが、下位互換性があるので、既存のWi-Fi5などでも問題なく使えます。
8本のアンテナと高性能クアッドコアCPU搭載でルーターの性能そのものがあがるので、既存規格であっても通信速度が向上する可能性も高くなり、Wi-Fi6対応機器以外でもメリットがあります。
ポイント2:トライバンドで干渉なくサクサク通信!
「Archer AX90」はトライバンドに対応、8ストリームで最大4804(5GHz)+1201(5GHz)+574Mbps(2.4GHz)の通信速度です。
トライバンドとは、5GHz帯ふたつと2.4GHz帯ひとつ、合わせて3つの電波を使える無線ルーターのこと。
家庭内で使用するデバイスが増えても、複数デバイスが同時に接続してもお互いに干渉することなく、ネットが快適になる仕組みです。
特に、安定した高速通信が可能な5GHz帯をふたつも使えるので、用途に応じて優先するデバイスを振り分けておくことで快適になります。
例えば、常時接続が必要だけどそれほど広帯域の通信を必要としない、IoT機器や家電などは2.4GHzで接続。
日常的に使うパソコンやスマホ・タブレットは5GHzで接続。
安定かつ低遅延なネットワークが必要なPlaystation 5などの最新ゲーム機器(大容量のゲームコンテンツのダウンロード、ゲーム実況、オンラインマルチプレイ用途)には5GHzを割り当てます。
3つの電波を使い分けることで、同時に利用しても、お互いに通信環境に影響を与える心配がありません。
ポイント3:拡張性・機能性も十分!
ギガクラスのWAN/LANポート搭載
「Archer AX90」は外部ポートも充実しています。
背面にある有線WAN/LANポートは1Gbpsに加えて、2.5Gbpsも備えているのでWi-Fi 6が実現する高速通信のボトルネックを解消。
2.5ギガビット対応のWANポートは、1Gbps以上のインターネット回線を最大限に活用できるようになります。
<背面>
<右側面>
簡易NAS(ネットワーク接続HDD)も簡単構築
USBポートは、背面にUSB3.0×1と右側面にはUSB2.0ポート×1を搭載。
USBメモリーや外付けHDD・SSDを接続することで、「簡易NAS」の環境を手軽に構築することができます。
「簡易NAS」とは、Wi-Fiルーターに接続した機器をネットワーク経由で利用できるファイルサーバ機能のこと。
自宅や外出先から、インターネット経由で「簡易NAS」のストレージに保管した写真や動画、文書といったデータに、いつでもどこからでも安全にアクセスできるようになります。
中間機器増設でメッシュWi-Fi(OneMesh™)にも対応
「Archer AX90」はOneMesh™に対応。
1台でも驚異的なパワーを持つルーターですが、自宅の環境や建物の構造によっては部屋のすみずみまで届かないときも安心です。
OneMesh™対応の中間機器を導入すれば、広範囲に安定したメッシュWi-Fi環境を構築することができます。
中間機器は最大2台まで増設可能なので、万が一「Archer AX90」導入後に通信状態が安定しない場合でも、後付けでネットワーク環境を増強することができるのがいいですね。
QoSやセキュリティ対策も万全
「Archer AX90」は最新セキュリティ規格「WPA3」に対応。
さらに「TP-Link HomeShield」(無料のベーシックプラン)を使うことで、
- ネットワーク内にセキュリティ上の弱点がないか診断
- 子供たちのインターネット利用時間を制限
- 不適切なコンテンツをブロック
- QoS設定
など、インターネットを安全かつ快適に利用するための機能が無料で使えます。
例えば、WEB会議やオンライン授業の通信帯域を優先する機能(QoS)や、子供のゲームプレイ時間やWEBサイトへのアクセスを制限する機能(ペアレンタルコントロール)をアプリを使って設定することができます。
家族みんなで同時に安定した高速ネットを楽しめる、無線ルーターの決定版
以上、TP-Linkの「Archer AX90」のレビューでした。
「Archer AX90」は、最新規格のWi-Fi6×トライバンド対応。
8本のハイゲインアンテナで、無線ルーター1台で自宅のすみずみまでWi-Fiが広範囲に届くパワーをもったハイスペックな無線ルーターです。
2.5GbpsのWAN/LANポートも搭載しているので、Wi-Fi6による無線環境の強化だけでなく、有線の高速化も同時にはかることができます。
今後のWi-Fi6対応機器やネットワーク環境を見越して設計されているので、長く使えるルーターとしてオススメできる製品といえるでしょう。
4K動画ストリーミング視聴から、話題のゲーム機「Playstation 5」でのオンラインマルチプレイ・ゲームダウンロード・ネットワーク実況プレイまで、快適に楽しみたい方、大容量で低レイテンシーな通信を求める方にはぴったりの無線ルーターです。