人間ドックで血圧が高めだと指摘され、年齢的にも定期的に計測したほうがよいとアドバイスを受けました。
正直なところ、これまで健康診断などのきっかけがない限り、血圧をはかる機会などありませんでしたが、さすがに直接言われると心配になってきます。
とりわけ高血圧症は日本人にもっとも患者数が多い生活習慣病で、推定患者数は約4,300万人といわれています。
高血圧は、心筋梗塞や狭心症、脳卒中、大動脈瘤などをひきおこす可能性高い危険因子です。
高血圧症は下図のとおり、男女とも50歳から急激に比率があがっていることがわかります。
今回初めて指摘されたこともあり、これも加齢の宿命と受けとめて早速自宅で使える血圧計を購入することにしました。
調べてみると、血圧の測り方や通信機能によるオンラインサービスとの連携で可視化できるものなど、各メーカーから多種多様な血圧計が発売されています。
これだけ種類が多いとはじめて購入する方にとっては、どれを選んでよいのか迷ってしまいますね・・・
この記事では、私が実際に血圧計を選ぶにあたって注目したポイントと実際に購入した血圧計についてレビューしています。
タイプ別「家庭用血圧計」の特長と選び方
ここでは私が実際に血圧計を選ぶにあたって、事前に調べた種類や特長など、注目したポイントについてまとめています。
家庭用血圧計には測る位置と測り方によって、3つのタイプに分類されます。
ご自身の目的と利用シーンに応じて使い分けるとよいでしょう。
機種 | 測る位置 | 測り方 | 特長 |
上腕式 血圧計 |
全自動タイプ (上腕式;カフ式) |
筒型になっている血圧計本体に腕を通して測定をする。 | 腕を通すだけで正しい測定姿勢をとりやすい。 腕帯の巻きの強さによる使用誤差を軽減できるメリットがある。本体サイズが大きいため、設置場所が必要。 |
腕帯巻きつけタイプ (アームイン式) |
医師がすすめる血圧測定方式のスタンダード。カフを上腕部に巻いて測定する。 | 病院と同じ位置で測定できるので、現在投薬治療中でしっかり血圧を管理したいという方におすすめ。 | |
手首式 血圧計 |
腕帯巻きつけタイプ | 手首にカフを巻いて測定するタイプ。 | コンパクトで持ち運びに便利なので、旅先や職場など外出先で手軽に計測したい方におすすめ。2台目としてもおすすめ。 |
軽量コンパクト!オムロンの「手首式血圧計」レビュー
私が最終的に選んだのは、こちらのオムロンの手首式血圧計(HEMー6233T)という発売されたばかりのモデルです。
充電式ではなく、単4アルカリ乾電池×2本で約300回計測できます。
購入にあたり、もっとも重視した点は、
ポイント1 忙しい朝でもさっと計測できる
ポイント2 収納場所に困らない
ポイント3 スマホと連携して自動記録&視覚的に確認できる
の3点です。
1.忙しい朝でもさっと計測しやすい
「手首式」の血圧計の最大のメリットは、なんといっても計測のしやすさです。
腕帯巻きつけタイプと違って、上腕までそでをまくって測る必要はなく、少し腕をまくって手首がでればよいので、装着が非常に楽です。
起動時間も早く、ボタンを押して約1.5秒で計測可能です。
実際の計測時間は45秒程度と、忙しい朝にもさっと計測できるのは助かります。
2.収納場所に困らない
上腕式血圧計の全自動タイプや腕帯巻きつけタイプよりも、大きさもコンパクトで収納面でも邪魔になりません。
そしてなによりも重さ90gと軽量化がはかられています。
付属のケースにいれれば、軽量さもあいまって旅先など持ち運びにも便利です。
※音のでないサイレント計測なので、外出先などでも目立たず血圧をはかることができます。
上腕式血圧計では、このコンパクトさには勝てません。
リビングに出しっぱなしでも気にならないのがよいですね。
3.スマホと連携して自動記録&視覚的に確認できる
血圧値をわざわざアナログ的に記録するのではなく、そのままデジタルで記録すれば管理も楽です。
オムロンの血圧計には健康管理アプリ「omron connect」がiOS/Androidとも無料提供されています。
スマホを所有しているユーザーであれば誰でも簡単に血圧値を記録して時系列で管理することができます。
※本体メモリーには2人分(本体横スイッチで切り替え)×100回分のデータを記録
実際に計測してみた 装着から計測開始までわずか45秒!
正しく血圧管理をおこなうためのポイント
計測環境について
早速血圧計測といいたいところですが、正しい血圧管理のためのコツを知っておくことが大切です。
ポイントはリラックスした状態で毎日同じ時間帯で測定することです。
測る腕も左右どちらか決めておきます。
次に一番のオススメの測定場所は、普段食事に使っているダイニングの食卓です。
ダイニングの椅子に座って、机に腕にのせ、心臓の高さにあわせて適切な高さに腕の高さや角度を調整します。
一般的にダイニングテーブルと椅子がセットの場合は、食事しやすい高さに調整されていることもあり、上腕の角度調整だけで、おおむね適切な場所にセットすることができます。
椅子に背筋を伸ばして座ったら、リラックスして一呼吸するとよいでしょう。
平均値表示機能の活用について
血圧は計測するタイミングで数値が微妙に変化するため、数回の計測結果を平均化することでチェックする機能は有効です。
私は正確性をはかるため、毎度3回計測して平均値をみるようにしています。
朝起床して1時間以内、食前・就寝前にそれぞれ3回です。
オムロンの血圧計には「平均値表示機能」があり、直近10分以内に測定した、最大3回分の血圧値の平均値を表示することができます。
ただし、連続測定すると腕が圧迫されてうっ血し、測定値が変わることがあるため注意が必要です。
カフを巻いたまま手を高く上げ、手のひらを握ったり開いたりの運動を15回ほど繰り返すとよいでしょう。
いざ血圧値を実測!
「手首式」はカフを手首に巻きつけてスイッチオン!
起動はボタンを押してから、わずか約1.5秒で測定開始ととてもスムーズです。
前モデルと比較して約半分の起動時間に改善されています。
実際に血圧計を装着して、計測開始。計測終了までわずか45秒でした。
(血圧計の手首への装着時間は10秒程度です)
注意するポイントは、血圧を正確に測るためには、手首の高さを心臓と同じ高さにもって維持すること。
オムロンの手首式血圧計には、正しい手首の位置をお知らせする「測定姿勢ガイド」が搭載されているので、この位置合わせもとっても簡単です。
新モデルではこの機能がリニューアルされており、手首の高さ検知が従来の3段階から9段階になったことで、より正確に測定姿勢を調整しやすくなっています。
測定時に血圧計が正しい高さになると、液晶画面上に青色のランプとハートマークが点灯し、正しい測定姿勢になったことがわかります。その後、自動的に測定を開始します。 ※①の部分
またカフが正しく巻かれているのかどうかも同時にチェックするための、「カフぴったり巻きつきチェック」機能が搭載されており、測定の度にカフが正しく巻けているのかを画面でお知らせします。 ※②の部分
カフの対象手首周は13.5㎝~21.5cmで、手首の細い方でも太い方でもぴったりフィットする、巻きやすい「薄型カフ」で取り回しやすいです。
尚、カフは上腕式血圧計と異なり、本体に接続されており、自分で交換することはできません。
基本修理対応になるため、劣化した場合は本体ごと買い替えたほうがよいかもしれません。
この血圧計の特長の1つとして、「血圧確認機能」があります。※③の部分
測定定結果が、家庭高血圧の基準値とされている「最高血圧135mmHg、または最低血圧85mmHg以上」の場合には、血圧確認マークが点灯し、基準値より高いことを認識することができます。
また1週間の朝の血圧値の平均値が基準値を超えている場合、早朝マークが点灯するので早朝高血圧の確認に役立ちます。
非常に細やかな機能ですが、アラートが視覚的に表示されるのは助かりますね。
ご参考までに、オムロン公式サイトの正しい手首式血圧計の使い方の動画を掲載します。
計測した後はスマホのアプリで視覚的に管理する
オムロンの血圧計には健康管理アプリ「omron connect」がiOS/Androidとも無料提供されており、血圧データをグラフやダイアリー形式で管理することができます。
スマホ用アプリケーションと血圧計との接続はBluetooth通信でおこないますので、最初のセットアップでペアリングしておけば、アプリを起動してリフレッシュすると自動的に血圧計に蓄積されたデータを転送することができます。
※iPhoneではAppleの提供するApple Healthとも連携することも可能。
※らくらく血圧手帳機能により、記録データをPDFやcsv形式でメール送信可能。
サイト OMRON Connect
※オムロンの血圧計、活動量計、体重体組成計で対応製品をお持ちであれば一括管理できます。
またクラウドサービス(OMRON Connectクラウド)にも登録しておけば、記録データのバックアップもできるので、万が一スマホや血圧計が故障した場合でも安心です。
↓OMRON Connectアプリの画面。
アプリで視覚的に時系列で確認できるのはとても便利です!
簡単血圧日記機能もあるので、日々気づいた点をメモとして残せます。
青(血圧適正値)、赤(血圧高め)でその日の血圧状態がひとめでわかります。
グラフも視覚的でわかりやすいです。
毎日記録することが楽しくなります。
家庭用血圧計のオススメ5選
私の場合、まずは血圧管理をはじめるきっかけが人間ドックでの指摘だったわけですが、できるだけ簡単に計測したいと考えていました。
計測するために時間がかかると、後々継続する可能性は低くなりそうだと予想できたので、やはりお手軽に計測できる「手首式」の血圧計が私にはぴったりだったわけです。
今回3タイプの血圧計の特長について説明しましたが、個人の血圧管理の目的や利用シーンによって、最適な血圧計があり、使い分けるのが現実的でしょう。
ここでは、上腕式腕帯巻き付けタイプ・上腕式全自動タイプ・手首式の3つのタイプの中から、おすすめの家庭用血圧計をご紹介します。
1.上腕式血圧計(腕帯巻き付けタイプ)のオススメ
上腕にフィットするカフ式なので、正確に血圧を計測できるベーシックタイプ。
本体ディスプレイが大きくて、文字もみやすく測定結果がわかりやすいです。
スマホで血圧データ管理ができます。
血圧計とカフが一体化したチューブレスで装着・測定・収納が簡単な、スタイリッシュな上腕式血圧計です。スマホで血圧データ管理ができます。
2.上腕式血圧計(全自動タイプ)のオススメ
腕帯を巻く必要がなく、腕を通すだけなので測定が楽です。
その反面、筐体が他に比べると大き目サイズのため定位置においた使い方が便利です。場所がある方にオススメです。
3.手首式血圧計のオススメ
私が選んだ手首式血圧計ですが、最大のメリットは「計測のしやすさ」です。
そしてコンパクト・軽量なので、自宅だけではなく外出先へも「持ち運び」もしやすいという特長があります。
Bluetooth通信によるスマホ連携は血圧管理が楽しくなります。
文字も大きく非常にみやすいです。
通信機能がないモデルはこちら。
生活習慣病予防に家庭用血圧計を活用!のまとめ
年齢とともに高血圧治療や健康管理・疾病予防のためにも、家庭で毎日継続して血圧を測定して、結果を確認することが大切です。
かくいう私自身、今回これまで縁のなかった血圧計を購入して、計測習慣を日々の生活にとりいれることで、食事や運動面も含めて、自分自身への戒めとしてより意識が高まるきっかけとなりました。
オムロンの血圧計はスマホのアプリケーションと連携することで、自分で記録しなくても自動的にデータが連携され、視覚的に確認できることがポイントです。
継続性、習慣性という点でもスマホのアプリと連携して、記録をつけることができるのは、なかなか楽しいものです。
手首式血圧計は特に利便性が高く、気軽に血圧を測ることができるので、ぜひ使ってみることをおすすめします。
【主な仕様】
・血圧測定範囲は最高血圧60~260mmHg、最低血圧40~215mmHg
・脈拍数測定範囲が毎分40~180拍
・対象手首周が13.5~21.5cm
・本体サイズ 91(幅)×63.4(高さ)×13.4(奥行)mm(カフ含まず)
・重量 約90g(電池含まず)
・付属:単4形アルカリ乾電池×2、収納ケース、OMRON connect Setupガイド等