歴史と文化が息づく城下町、小田原。
東京駅から新幹線で30分と都内からのアクセスもよく、海や山に囲まれているので眺望も抜群。
気候も温暖でということもあり、城下町として人気の観光スポットです。
箱根の少し手前ということもあって、これまで箱根や熱海はよくいくけれど、そのまま素通りなかなか訪れる機会がありませんでしたが、ようやく訪れることができました。
目的は小田原の地魚をつかった海鮮丼など美味しいものを食べて、小田原城散策すること。
今日は高速道路を使って車で快適ドライブを楽しみながら現地入りしましたが、都内近郊からもJRや小田急を使っても、1時間程度で到着します。
新幹線や特急もよいですが、JRの車窓から見る海の眺めがノスタルジックで美しく、時間のあるかたはのんびりローカル路線で訪れるのもよいかもしれません。
小田原早川漁村の「海舟」で海鮮丼を食べる
早川漁港一帯には海鮮系の飲食店が多数並んでいます。
特に「海舟」と「漁師めし食堂」がメディアでよく取り上げられていることもあり、海鮮ランチが人気のスポットとなっています。
ということもあり、駐車場もスペースが観光客に比べて少ないため、週末は早出することをオススメします。
上記店舗を含め、大半のお店は朝10時から開店するので、少し並んではいれる9時半頃に到着目指すとちょうどよい感じです。
早めについたら、漁港をながめつつ周辺を散策するもよいでしょう。
店舗1F入口にはウェイティングリストがあり、自分で記入する必要があります。
名前を記入して開店までベンチに座って待ちましょう。
私たちが訪問した日曜日で、開店15分前で海舟が2組、炉端焼きが1名待ちでした。
尚、小田原早川漁村は、1Fが炉端焼きを楽しめる「漁師の浜焼きあぶりや」等3店舗、2Fが名物の海鮮丼を中心としたメニューを選ぶことができる「海舟」が入居する複合施設です。
今回、わたしたちは海鮮丼を食べることが目的だったので、「海舟」さんで遅めの朝食(早めのランチ)を食べることにしました。
選んだのは、もちろん名物の「早川漁港海舟海鮮丼」¥2,728(税込)なり。
これに磯のり味噌汁(¥165)をつけました。
ネタは写真の通り、新鮮で申し分なし。
ただ、肝心の酢飯が前日の残り酢飯だったのか、ご飯が一部かたかったり、ウーン・・・・なんだか残念でした。
実はこの1週間前に真鶴で食べた地魚海鮮丼(しかも1,000円)のシャリがとても美味しかったこともあり、それと比較すると天と地の差。
とにかく残念なシャリでした。
また、この価格設定ならば味噌汁ぐらいセットにしてほしかったのが本音ですね。
次はもう一店舗気になっていたところ(漁師めし食堂)を試してみたいと思います。
スポット情報(小田原早川漁村)
施設名:小田原早川漁村
住所:神奈川県 小田原市早川1-9
アクセス:【電車】JR早川駅徒歩5分
【車】JR東海道本線小田原駅より約5分、西湘バイパス早川ICより約3分
駐車場:小田原漁港の駐車場が利用可能
代表電話番号:0465-24 -7800
サイト 「海鮮問屋 海舟」(小田原早川漁村内2F)
サイト 「漁師めし食堂」
こちらも人気のランチスポット、「漁師めし食堂」。
海鮮丼はもちろん、アジフライなどの揚げ物から炉端焼きメニューまで豊富です。
小田原城主の如く、天守閣からの眺望を楽しむ
早めの昼食をすませたら、小田原漁港周辺を軽く散策して腹ごなし。
その後は小田原駅に移動。
小田原駅周辺にあるパブリックパーキングに駐車して、小田原城のある小田原城址公園へ。
小田原城址公園は本丸を中心に整備されており、桜や富士、花菖蒲、梅などを楽しむことができます。
また公園内には豆汽車の走るこども遊園地などの施設や、甲冑着付けや武者・忍者着付けなどをはじめとした、家族で楽しめる体験イベントが年間を通じて開催されています。
週末の当日も多くの家族連れでにぎわっていました。
近隣には安価なパブリックパーキングが多数ありますので、事前に場所をチェックしておきましょう。
小田原城に近いほど混雑するため、訪問時間帯によって考慮するとよいでしょう。
城址公園で必ず訪れるべきスポットは天守閣。
圧巻は小田原城に高くそびえる天守閣からの眺めです。
現在の小田原城の天守閣は市政20周年記念事業として昭和35年(1960年)に復興し、その後改修された比較的新しい建物です。
5F構造の天守閣の内部は各階ごとに城にまつわる歴史資料が多数展示されており、歴史を学びながら上階へ登っていくことができます。
高台の地上38.7mの天守閣の4階から望む景色(標高約60メートル)は東西南北はるか向こうまで見通しがよく、相模湾を一望できます。
ここまで登ってきてよかったなと実感できる絶景です。
天守閣の高さを基準に高度規制をおこなっているそうで、天守閣から見下ろす街並みも、歴史的景観が保たれていて美しかったです。
リンク 天守閣展望デッキ(Googleインドアビュー)
天守閣からの眺めは想像以上に見通しよく、思わず2週してしまいました。
特に西側、遠くに真鶴半島がたたずむ景色は癒されます。
スポット情報(小田原城址公園)
施設名:小田原城址公園
施設入場料:天守閣は一般510円
その他料金や開館時間はこちら >> チケット料金ページ
アクセス:【電車】小田原駅から徒歩10分
【車】小田原厚木道路「荻窪IC」から約10分
西湘バイパス「小田原IC」から約5分
東名高速道路「大井松田IC」から約40分
駐車場:小田原城址公園には一般駐車場はないため、周辺の有料駐車場を利用。
【参考】小田原駅周辺駐車場一覧
サイト 小田原城公式サイト
報徳二宮神社でちょっと一息、「きんじろうカフェ」
小田原城址公園を満喫した後は、隣接する「報徳二宮神社」へ。
自然に囲まれた神明造りの社殿を含む境内は、何ともいえない神妙な趣があります。
報徳二宮神社の御祭神は、皆さまご存知の「二宮尊徳翁」。
二宮金次郎(後の二宮尊徳)は小田原生まれとのことで、境内には三代目慶丹長作の二宮金次郎像が設置されています。
ご朱印も忘れずにいただきました。
代金は志でよいとのことです。
その境内には新しいカフェスペースが2つあります。
入口はいってすぐがイタリアンコーヒーをはじめ、江戸時代に金次郎が食べていた食事「呉汁」などを販売する「きんじろうカフェ」。
もう1つはその奥にある、地元の柑橘系を活かしたドリンクやサイダー等を提供する「カフエ小田和田柑橘倶楽部」が併設されています。
イーティングスペースは共通。
解放感のある空間で飲食しながら、境内の四季折々の風景を楽しむことができます。
参拝後、私たちは温かいレモネードを注文(税別500円なり)。
低農薬片瀬レモンを使った糖分高めのレモネードですが、ほのかな甘酸っぱさが疲れた体を癒します。
スポット情報(報徳二宮神社・きんじろうカフェ)
施設名:報徳二宮神社
場所:神奈川県小田原市城内8-10
電話:0465-22-2250
アクセス:小田原駅より徒歩15分
サイト 報徳二宮神社
サイト きんじろうカフェ
「清閑亭」にて邸園文化を体感する
「きんじろうカフェ」で疲れを癒したら、小田原城址公園に近い「清閑亭」へ。
公園の南入り口からでて、少しゆるやかな坂の脇道をのぼると現れる一軒家です。
小田原城址公園から、徒歩4~5分ほど。
清閑亭は1906年(明治39年)に黒田長成侯爵の別邸として建造された建物です。
建物は数寄屋造りの邸宅で、国登録有形文化財として無料で公開されています。
箱根外輪山からのびる天神山尾根筋の先端に位置し、小田原城三の丸外郭の土壌上につくられているので、2階からの相模湾を望む眺めはとてもよいです。
和室にまったり座ってしばし時間を忘れてひたってみるのもよいでしょう。
1階には「カフェ清閑亭」が常設されています。
明治・大正時代を思わせる趣のある落ち着いた喫茶室では、有料でコーヒーや紅茶などを注文可能。
よく手入れされた美しい日本庭園をみながら休むことができます。
こちらの写真右手が喫茶室です。
小田原城址公園のそばにあって、その名前の通り、時がとまったような静かなたたずまい。
まさに癒しの空間です。
隠れた穴場のスポットとして、ぜひ訪れていただきたいところです。
スポット情報(清閑亭/旧・黒田長成別邸)
施設名:清閑亭(旧・黒田長成別邸)
住所:神奈川県小田原市南町1-5-73
電話:0465-22-2834
開館時間:11時~16時まで
休刊日:毎週火曜日、年末年始(ほかに臨時休館あり)
※併設するカフェも同様
入館料:無料、喫茶室は有料
アクセス:JR、小田急線、大雄山線、箱根登山線「小田原」駅より、徒歩15分
駐車場はありませんので、最寄りの有料駐車場を利用
サイト 清閑亭(旧・黒田長成別邸)
小田原の「邸園文化」を学ぶ
今回訪問した清閑亭ははじめ、小田原は「邸園文化」が根づいたエリアとしても注目されています。
小田原には海や山に囲まれたきれいな景色や温暖な気候、豊かな海の幸などがあることから、明治時代には多くの政財界人や文人が小田原に魅了されて、別荘としての邸園をかまえていた歴史的背景があります。
有名どころでは、伊藤博文や山縣有朋、候爵黒田長成、閑院宮、陸軍大将大島義昌、海軍大将瓜生外吉、子爵榎本武揚、長谷川如是閑、三井物産の大番頭益田孝(鈍翁)、男爵大倉喜八郎、松永耳庵らの別邸や邸宅がありました。
この清閑亭を含めて邸園(邸宅と庭園)をめぐる散歩も1つのテーマとしては興味深くオススメです。
【オススメの邸園散歩】
・清閑亭 (旧 黒田長成別邸)
・小田原文学館 白秋童謡館(旧 田中光顕別邸)
・松永記念館 老欅荘(旧 松永安左ヱ門邸)
・古稀庵(旧 山縣有朋別邸) ※日曜日のみ公開
今回は時間の関係で清閑亭のみでしたが、次回訪問時は邸園を中心に散策してみたいと思っています。
尚、小田原市ではスタンプラリーも実施中(各施設で配布)です。
3か所以上のスタンプを集めた方には邸園グッズがもらえるとのこと。
ウォーキングがてら制覇してみてはいかがでしょうか?
サイト 小田原の邸園文化
サイト 小田原邸園スタンプラリー
小田原名物のお土産スポット
最後に、小田原のお土産ものには干物や蒲鉾、ういろうなど数多くのものがありますが、今回実際に気に入ったものの中からいくつかピックアップして紹介します。
自販機で買える「湘南クッキーアウトレット」
それは街中に突然現れました。
噂にきいていた「湘南クッキーアウトレット」の自販機です。
建物の外に1台の自販機。
そして薄暗い建物の内部には無数の自販機がおいてあり、好きなクッキーの詰め合わせを数百円の小袋単位で購入することができます。
初見ではまず入ることを躊躇するような薄暗さとたたずまい。
しかしながら、販売されているクッキーはほどよい硬さで、味も上々な王道のクッキーです。
今回、わたしたちは初めてということで、まず「寄木細工」クッキー(6枚入り×2袋)を購入。
賞味期限が短いアウトレットだからこそ、おいしいクッキーを安価に入手できるので、見つけたらお試しで買ってみてはいかがでしょうか?
小分けされているので、散歩途中のおやつとしてもオススメです。
スポット情報(湘南クッキーアウトレット)
小田原城址公園の南入り口近くにある、三の丸小学校の角を曲がり、国道1号線に向かってさらに南下すると右手に自販機スペースが突如出現します。
サイト 湘南クッキー
伊勢屋本店の「豆大福」
1935年(昭和10年)創業の地元で長く愛されている人気の和菓子屋さん、「伊勢屋」。
特に毎朝丁寧に手包みされた「豆大福」が人気の定番商品となっています。
私が訪れたのは国道1号線にある「なりわい交流館」に隣接する伊勢屋本店です。
その他、小田原駅にあるラスカ小田原で販売されており、報徳二宮神社にある「きんじろうカフェ」ではドリンクでセットメニューで提供されています。
名物の「豆大福」は、1個183円(税込)。
少し塩気のある大粒の赤えんどう豆がたくさん入っており、甘い餡との相性もぴったり。
食べ応えも十分で、一口食べると心もほっこり、満足感ありな一品です。
尚、100%もち米のため、当日食べるのが一番おいしくいただけるとのこと。
翌日以降でかたくなった場合は、焼いて食べるとよいでしょう。
他にも甘さとコクのあるタレを使った「いなり寿司」も有名で、今回は「赤飯のいなり寿司」を合わせて買いました。
スポット情報(伊勢屋本店)
施設名:伊勢屋本店
住所:小田原市本町3-6-22
電話番号: 0465-22-3378
営業時間:9時~17時
定休日:木曜日
駐車場:あり(無料4台)
サイト 伊勢屋本店
鈴廣かまぼこの里の「揚げ蒲鉾」と「金目鯛の炙りめし弁当」
小田原名物の蒲鉾のテーマパークともいえるスポットが、創業153年の鈴廣が運営する「鈴廣かまぼこの里」。
その中にある「鈴なり市場」ではかまぼこを中心としたお土産を購入することができます。
入店すぐの目立つスペースには季節の揚げ蒲鉾詰め合わせなどがありますが、賞味期限も当日中だったりします。
そこで、オススメは長期保存可能な真空パックされた「揚げ蒲鉾」の詰め合わせです。
冷蔵保存で出荷日より2週間。
木の葉・ごま丹・えび扇・ひさご・白梅の五種類/1パックの揚げ釜が2パックはいっているお得なセット(1200円/税抜)です。
そのまま網やトースターで炙って、生姜醤油などで食べてよし、寒い冬はおでんの種としてもよし。
そして、定番の脂ののったプリプリ肉厚な小田原の鯵(あじ)の干物もはずせません。
また晩御飯にもぴったりな「金目鯛の炙りめし弁当」もオススメです。
行楽の疲れもあるので、ここで晩御飯を買って帰るのもあり。
伊勢屋本店の「赤飯のいなり寿司」と一緒に夕飯でいただきました。
脂ののった肉厚の金目鯛が、香ばしい香りをただよわせて食欲をそそります。
想定外の美味しさでした。
他にも鈴廣かまぼこの里施設内にある「汐風カフェ」で販売されている、シフォンケーキ「お陽さまシフォン」も人気とのことでしたが、わたしたちが午後訪れたときには既に時遅し、完売でした。
定番のプレーン味以外にも、季節の食材をいかした期間限定の「お陽さまのシフォン」をみつけたら即買い必死です。
尚、鈴廣かまぼこの里はインターチェンジ近くにあるので、交通手段が車の場合は帰り際に立ち寄ると効率的でしょう。
スポット情報(鈴廣かまぼこの里)
施設名:鈴廣かまぼこの里
住所:神奈川県小田原市風祭245
電話:0465-23-3191
アクセス:【電車】箱根登山鉄道「風祭駅」から徒歩で2分
【車】箱根口ICよりすぐ
営業時間:10時~18時(かまぼこ博物館は17時まで)
定休日:年末年始・手づくり職人見学コーナー、手作りかまぼこ体験教室は水曜日休日
駐車場:無料300台(各施設共通)
サイト 「鈴廣かまぼこの里」