冬瓜(とうがん)はその名前から冬の野菜と思いがちですが、実は代表的な夏野菜です。
冬瓜はそのほとんどが水分(約95%)であることから、暑い夏に冬瓜をつかった料理を夏に食べることで、体を冷やす効果があります。
夏野菜といってももともと冬瓜は低カロリーで、たくさん含まれるカリウムが「高血圧予防」や「利尿作用によるむくみ改善」に効果があるといわれていますので、夏場だけの食材ではもったいない!
実際のところ夏場に収穫された冬瓜は、冷暗所であれば数か月もつため、この時期に野菜売り場に並ぶこともしばしば。
一説には比較的保存期間が長いことから、「冬瓜」と言われている由来だとか。
他にも冬瓜が熟すと表面が白く粉をふいたようになることから冬瓜とも言われている説もあります。
冬でもその果実を温かいスープの具材として活用して、ほっこり美味しくいただきましょう。
冬瓜を選ぶ時のポイント
スーパーではカットされた冬瓜が売られていることが多いと思います。
カットされた冬瓜を選ぶときは、切り口がみずみずしい真っ白なものを選ぶことがポイントです。
種の部分が茶色に変色したものや、周辺がスカスカになっているものは避けましょう。
そしておいしい冬瓜を手に入れたら、今回ご紹介する冬瓜をまるごといただくレシピで、冬瓜の実はもちろんのこと、皮からワタまで丸ごと食べつくしてしまいましょう。
実は餡かけ、皮はキンピラ、ワタはみそ汁の具として調理します。
冬瓜をまるごと食べつくすレシピ
1.冬瓜と鶏ひき肉のあんかけ(実)
【材料(2人前)】
・冬瓜 1/8個
・鶏ひき肉 150g
・水 400cc
・醤油 大1
・みりん 大1
・酒 大1
・片栗粉 大1と1/2
・水 大2(片栗粉用)
・生姜(絞り汁)1片分
・ねぎ(小口切) 10cm分
【作り方】
1.冬瓜は縦2等分に切る。皮をむき、ワタを取り、4~5cm幅に切る。
(皮は、冬瓜をまな板の上に置き、包丁で削ぐように切ると良い。)
2.鍋に、水・調味料(醤油・みりん・酒)・鶏ひき肉を入れて、菜箸でほぐしてから火にかける。沸騰したら弱火にしてアクを取り、冬瓜を加える。フタをして20分煮る。
3.冬瓜に火が通ったら、一度火を止める。水溶き片栗粉を回し入れ、木べらでそっと混ぜ、弱火にかける。あんが透き通るまで、そっと混ぜながら片栗粉にしっかり火を通す。
4.お皿に盛り、上から生姜絞り汁かけ、ねぎを散らす。
2.冬瓜の皮のきんぴら(皮)
【材料(2人前)】
・冬瓜の皮 1/8個分(上記あんかけの皮を利用)
・人参 5cm分
・オイスターソース 小1
・醤油 少々
・水 適宜
・油 少々
・白ごま 適宜
【作り方】
1.冬瓜の皮は千切りにする。鍋に湯を沸かし、さっと茹でる。
2.人参も千切りにする。
3.鍋に油を入れ、冬瓜の皮を炒める。少し透き通ってきたら、人参も加え、更に炒める。
4.ひたひた程度の水を加え、フタをして、沸騰したら中火で5~10分、火を通す。
5.柔らかくなったらオイスターソースを加え、強火にして水気を飛ばす。必要に応じて、醤油で味を整える。盛り付けたら、白ごま(すりごま)をかける。
3.冬瓜のワタの味噌汁(ワタ)
【材料(2人前)】
・冬瓜のワタ 1/8個分(上記あんかけのワタを利用)
・味噌汁の具(きのこ、豆腐、乾燥ワカメ等) 適宜
・味噌、水 適宜
【作り方】
1. 冬瓜のワタは種を取り、一口大に切る。ワカメはぬるま湯で戻す。
2. 今回は冷凍しておいたキノコを加えたので、鍋に水、冷凍キノコと冬瓜のワタを入れ、火にかける。
3. 沸騰したら中火にして、豆腐も加え、温める。
4. 弱火にして味噌で調味し、わかめを加える。