水耕栽培は一般的に土耕よりも成長スピードが早いため、1週間もすればたくさんのディルを収穫することができます。
収穫がはじまったあたりはうれしくて美味しくいただくのですが、さすがに毎日食べるというわけではないので、徐々に収穫と消費のスピードのバランスがあわず、どうしたものかと困っていました。
一方で、一年中ディルだけを栽培しているわけではないので、育てていない時はもちろんフレッシュなディルを楽しめないわけで、そんな時に限って無性にディルが恋しくなって料理に使いたいのにディルがないということも多々あります。
できる限りフレッシュなディルの香りを損ねることなく保存できて、長期にわたって様々な料理に活かせる方法はないか?
常時栽培しているわけではないので、必要な時に使える術がないか思案していました。
そんな時、誰でも手間なく仕込める「ハーブオイル」の存在を知り、これなら長期保存にうってつけだということで、早速つくってみることにしました。
ハーブオイルはディルに限らず、もちろん他のハーブでも応用可能です。
「ディルオイル」のつくり方
ディルオイルに使うのは「エキストラバージンオリーブオイル」です。
間違ってもサラダオイルを使ってはいけません。
サラダ油は家庭用冷蔵庫では固まらないからです。
- 摘みたてのフレッシュなディルの葉の部分を刻む。茎の部分も細かく刻む。
- 製氷皿に1の刻んだディルを均等にいれ、エキストラバージンオリーブオイルを注ぐ。
- 冷凍庫にいれて固める。
- 固まったら正業皿から取り出し、ジップロックなどにいれて冷凍庫で保存する。
- 調理時に必要な分だけ取り出して使う。1つ1つが固形なので扱いやすく、パスタや魚のソテーにもぴったりです。
風味も何年も保存するというわけではなければ、通常の料理で使う分には特に気にもなりません。
なにしろ1個ずつ必要な分だけ取りだすので、使い勝手はとてもいいです。
わが家では大量にディルが収穫できたときには欠かせない保存方法となっています。
「ディルバター」のつくり方
実はあともう1つオススメのディルを長く楽しめる保存方法があります。
それが「ディルバター」です。
こちらも作り方はシンプル。
- 摘みたてのフレッシュなディルを葉の部分、茎の部分を細かく刻む。
- 室温で溶かしたバターに1の刻んだディルを混ぜあわせて、ラップでくるんで冷凍庫で冷やし固める。
※お好みですりおろしニンニクをいれてもよい。 - 固まったら使いやすいサイズに切り分けておくと便利。
ディルバターもソテーなどで重宝しますが、お気に入りの食べ方は「キエフ風カツレツ」です。
鶏肉でデイルバターのかたまりをくるんで揚げるチキンカツですが、かじると中からジュワっと広がる、香り豊かなバターが食欲をそそるのです。
バジルの場合はある程度楽しんだら、粉チーズ、松の実やガーリックと一緒に「バジルペースト」にして冷凍保存していますが、ディルの場合は「ディルオイル」と「ディルバター」が鉄板ですね。
水耕栽培に限らず、スーパーで買ってきて調理で余ったハーブでも大丈夫。
エキストラバージンオリーブオイルやバターで固めて風味を閉じこめるだけのシンプルな保存方法、これは使えます。