室内でのLED水耕栽培でまず失敗することはなく、とても管理も楽でよいのですが、気候もよくなってきたこともあり、ベランダでも水耕栽培をはじめることにしました。
水耕といっても、完全に水耕ではなく、培地にココピートと呼ばれるのヤシ繊維の土を使い、養分補給は養液で育てる「土壌式水耕栽培」です。
今回培地としてよく使われるパーミキュライトではなく、天然ヤシでつくられた土を使います。
パーミキュライトは苦土蛭石とも言われる農業・園芸に使われる土壌改良用の土で、多孔質で軽量であることと、保水性・通気性・保肥性に優れており、無菌性であるので、水耕栽培の培地としてもよく使われています。
一方、ヤシの繊維100%でできている土(ココピート)はパーミキュライトと異なり、そのまま可燃ごみとしてだせるので、後始末が楽なのが魅力的です。
また植物を育てる上でも、天然ヤシを使っているため天然素材のため、土壌中の空気の占める割合も高くて通気性はよく、保水性がよいのが特徴です。
ココピートは100均でも「水でふえる土」という名称で販売されていますが、最寄りのダイソーでは見つけることができなかったので、こちらのアース製薬の水でふくらむ「野菜の土」を購入しました。
ブロック状に固められているので、使うときに水分を加えることで土に戻すタイプのものです。
必要な量だけノコギリなどで切り出して使うと無駄な土をつくらずにすみます。
土壌式水耕栽培にオススメの道具
貯水機能のついた2層式プランター
そして、今回の水耕栽培で使う容器は、貯水機能のついたリッチェルの「ミエルノPlusプランター」です。
このプランターをみつけたときに、これ水耕栽培に使えるかも!とひらめきました。
こちらのプランターが水耕栽培用に適しているポイントは3つあります。
1.2層式プランターで貯水機能がある
サイズとしては3号鉢が3つ程度はいるコンパクトなプランター(容量1.4リットル/水容量0.7リットル)ですが、2層式になっているため、下の容器には水をためておくことができます。
水耕栽培では養液をここにいれておきます。
2.4本の給水ヒモで吸水性抜群
上の容器には白い不織布が4本でているので、吸水性抜群で、地表部までしっかりと養液がいきわたります。
給水ヒモは汚れたら別売りされていますが、100均で代用品を買えば問題なしです。
↓4つの穴があり、長い給水ヒモを通して給水します。
3.貯水量がみえる小窓付き&給水口つき
下の貯水部の養液の残量が一目がわかる小窓がついています。
※見ないときは遮光するように施しておけば、藻の発生を抑えることができます。
また上の容器をセットしたまま、養液を追加できる給水口が小さいながらもついています。
水差し程度に先端が細いものであれば問題なく給水することができます。
給水性・通気性に優れる培地(ココピート)
パーミキュライトかココピートが土壌式水耕栽培に使われることが多いのですが、可燃ごみで後始末が楽なココピートを使うことにしました。
ココピートは固形状になっており、水を含ませることで土に戻します。
水を含ませると約6倍の量になります。
1個あたり、約3.7リットルの土になるため、ミエルノPlus プランター 27型だと2個少し程度の土をつくることができます。
できれば底の深いバケツを使うほうがよいでしょう。
鉢底皿をつかってやったところ、想像以上に膨らんだのでいっぱいいっぱいです。
コンパクトなホースリールに新調(オーロラnanoブラウン)
劣化してホースがべたついていたこともあり、10数年使い続けていたホースリールを同じメーカ(タカギ)のものに新調しました。
「オーロラnano」というシリーズで、カラーは従来のブルー、グレー、ブラウンの3色展開。
長さは10m ,15m,20mから選べます。
アマゾンでは選べなかったブラウンが島忠にあったので、即決です。
落ち着いた色合いで、ベランダの雰囲気にもマッチするので気に入ってます。
土壌式水耕栽培の種まき方法
必要な量のココピートを水で戻したら、栽培用プランターの上容器の底にネットを敷いて、その上からココピートを丁寧につめていきます。
鉢底ネットだと粗い目で土が落ちるかもしれないため、100均にある水切りネット(台所用)だと目が細かくていいですよ。
そして、下の貯水容器に液肥を薄めたものを注いで準備完了です。
液肥としては、室内の水耕栽培キット「Greenfarm」も「iena(イエナ)」にも使える、万能な協和ハイポニカの液体肥料を使っています。
また大量に養液をつくる時はこちらの自動車用のタンクを使っていますが、5リットルの大容量で注ぎやすくてオススメです。
最後に種を培地に適度な間隔をあけて撒いていきます。
室内でもコリアンダー、パセリー、バジル、ディル、クレソンなどを育てているので、ベランダ水耕には新しく「ペパーミント」と「大葉」を育ててみることにしました。
ペパーミントの種は極小でうまく撒けたかどうか判別がつきません・・・
少し多めに撒いたので発芽後に間引くことにします。
うまくいきそうであれば、プランターを追加して別のハーブか葉物野菜を育てる予定です。
土壌式水耕栽培以外にも栽培方法はいろいろあります。
室内ではじめるLED水耕栽培はこちらの記事を参考にしてみてください。
土壌式水耕栽培の成長の記録
最初に種まきをしたのが5/3で、発芽した大葉とペパーミントを発見したのが、5/10頃でした。
あいにく関東はこの1週間は涼しくて、あまりよい環境とはいえませんでしたので、結果的に発芽が遅れているような気がします。
それでも5/12からはだんだん暖かくなってくるということもあり、さらなる発芽と成長の加速が期待できますね。
ペパーミントは若干苦戦中、、、、室内のLED水耕栽培でもあまり発芽しているような印象はなく、しばらく様子見です。
一方、大葉はココピートに埋もれていた種のほうが発芽しているようで、5つほど発芽している種を発見。
これからの成長が楽しみです。
これからの季節にむけて、メッシュ地の防虫ケースを調達。
随時このコーナーで成長を記録していきます。
ココピートで土壌式水耕栽培のまとめ
今回ご紹介した土壌式水耕栽培ですが、土を使わず、培地にココヤシからつくられる「ココピート」を使うことで水耕栽培をストレスなく始めることができます。
ココピートは保水性・通気性もよく、養液がよくなじみますので、まさに水耕栽培にぴったり。
乾燥されて固形状態で販売されているため、土と違って非常にコンパクト、且つ軽量です。
持ち運びが楽なので気軽に買うことができるメリットがあります。
また栽培が終わった時に土と違ってそのまま可燃ごみとしてだせるので、処分が楽ですね。
100均でも安価に入手できますが、ネット通販でも「増える土」という名称などで販売されているので容易に入手することができます。
この春、気軽に水耕栽培をはじめてみてはいかがでしょうか?