自宅のキッチンやリビングのわずかなスペースで、家庭菜園を楽しむことができるのはご存じでしょうか?
今回レビューするのは、様々な水耕栽培器を展開するiDOOのハイブリッド水耕栽培器(ID-IG305)です。
iDOOのID-IG305は、わずかなスペースでも水耕栽培や土耕栽培が楽しめる1台2役の水耕栽培器。
水耕栽培に最適な循環用の水中ポンプや育成用の3色LEDライトが搭載されており、室内でも効率よく植物を育てることができるので、初心者でも気軽に家庭菜園を始めることができます。
また、一般的な水耕栽培では土を使いませんが、IG305は土耕栽培にも対応しており、観葉植物や多肉植物なども育てることができるので、インドアガーデンを楽しみたい方にもぴったりなアイテムです。
iDOO水耕栽培器 ID-IG305の製品概要
注目の5つのポイント
製品仕様
ブランド名 | iDOO(イドー) |
製品名 | ハイブリッド水耕栽培キット |
型番 | ID-IG305 |
栽培可能株数 | 6株 |
本体サイズ | 22×25×40-55cm |
本体カラー | 2色展開(ホワイト・ブラック) |
本体材質 | ABS |
本体重量 | 1.8kg(水・土は含まず) |
電源アダプタ | 100-240V 50/60Hz |
電源入力 | 12V/1.5A |
動作温度 | 4-50℃ |
水タンク容量 | 2.83L |
給水口 | あり |
ポンプ水量 | 160L/h |
ポンプ作動モード | 30オン/30オフサイクル |
ライトパネル | 18W フルスペクトルLEDライト(非防水) |
LEDモード |
12時間モード(12時間オン/12時間オフサイクル) |
フレキシブルアーム | 約22~57cmの高さ調整可能 |
パッケージ内容 |
本体×1、スポンジ×12、バスケット×6、バスケットラベル×6、タグ×6、サボテンカバー×3、ウォーターポンプ×1、ACアダプター×1、ラバーストッパー×1、コットンロープ×1、ウォータータンク×1、日本語取扱説明書×1 |
iDOO水耕栽培器 ID-IG305のレビュー
特長1:水耕・土耕対応のハイブリッドモデル
iDOOのハイブリッド水耕栽培器(ID-IG305)は、水耕栽培と土耕栽培の両方が可能な1台2役のハイブリッドモデルです。
この栽培器は、下図のように上部と下部の2つの養液タンクから構成されており、用途に応じてタンクを切り替えて使用します。
水耕栽培を行う場合は、上部のタンクにいれた養液を水中ポンプで循環させて使用します。
一方、土耕栽培の場合は、「毛管現象」を使って、下部のタンクに入れた養液を上部から垂らしたコットンロープを通じて植物に水分を補給します。
キットではコットンロープですが、一般的には不織布のような多孔質材を養液に垂らし、水や栄養分を土壌まで吸いあげることで、植物が吸収するという仕組みです。
毛管現象を活用した土耕は、水耕栽培に近い栽培法と言えるでしょう。
このように育てる植物によって、2つの栽培方法を使い分けることができるので、長く使える万能な栽培器といえるでしょう。
また、iDOOのハイブリッド水耕栽培器(ID-IG305)のコンパクトで洗練されたデザインは、室内のどの場所に配置してもインテリアとして溶け込みます。
リビングやキッチンスペースなどのわずかなスペースでも、インドアガーデンとして、おしゃれに栽培を楽しむことができます。
特長2:成長を加速する3色LEDライト&フレキシブルアーム
iDOOのハイブリッド水耕栽培器(ID-IG305)には、植物の成長を促進するための機能がありますが、その中でも特に重要なのはLEDライトです。
ID-IG305には、18WのフルスペクトルLEDパネルが搭載されており、太陽光と同等の光を照射することができます。
このLEDライトは、植物が必要とする光の波長をバランスよく含んでいるため、光合成を促進し、健康的な成長をサポートする役割を果たします。
特に室内では太陽光が不足するため、水耕栽培や土耕栽培を効率よくおこなうためには、植物に適切な光量をあてることが大切です。
水耕栽培器を数多く手掛けるiDOOならではの、光質バランスの取れた3色のLEDライトが、植物の成長に必要な「光合成」と「日長(日の長さ)」を適切にコントロール。
iD-IG305の直径約10cmのLEDパネルには、「光合成」に必要な太陽光の波長をもつ、3色のLEDライトがちりばめられています。
LEDの光色 | 効果 |
赤色LED | 花・果物・野菜などの収穫量を増加する |
青色LED | 発芽や葉の成長を促進する |
白色LED | 光のバランスを調整する |
また、「日長(日の長さ)」は昼と夜の時間の相互関係が、植物の生理(開花・結実など)に影響しますが、ID-IG305ではLEDパネルのタイマー機能により、長日と短日の植物に適切な照射時間を自動で管理することができます。
LED点灯モード | 機能 |
16時間モード | 16時間オン/8時間オフサイクル 野菜や蓮などの長日植物に適している |
12時間モード | 12時間オン/12時間オフサイクル シダ、サボテンなどの短日植物に適している |
LEDライトには柔軟に曲げることができるライトアームがつながっているので、自由な角度で曲げて固定することが可能です。
高さは22cm~57cmで調整が可能なので、植物の成長段階(発芽~収穫)にあわせて、適切なラィティングポジションを設定できます。
特長3:成長を加速するスマートポンプ
水流を自動で管理するスマートポンプも、水耕栽培がはじめての方にも失敗なく、植物を育てるには欠かせない機能の1つです。
水耕栽培では、植物の根っこを水につけて酸素や栄養分を吸収しますが、水中の酸素がなくなると、根腐れを引き起こす恐れがあります。
ID-IG305は、タイマー付きの水中ポンプを備えているので、自動的に酸素や養液を循環させて根腐れを防ぎ、植物の成長を促進します。
ポンプは水量も160L/時間と十分あり、タイマーの設定(30分オン・30分オフ)で間欠運転させることができるため、適切な水(養液)の循環を保つことができます。
水中ポンプの性能を示すのが水量です。
ID-IG305では160L/時間の水量、つまり1分間に約2.7Lの水をポンプが吸い上げて循環させることができます。
これはタンクの総容量2.8リットルに相当する水量なので、1分間でタンク内の養液を循環できる計算になります。
また、ID-IG305には水位窓がないので、水不足を外から確認することができませんが、タンクの水量が0.3L以下(タンク総容量の10%以下)になったら、ポンプからブザーでお知らせする機能がついているので、安心して使うことができます。
iDOO水耕栽培器 ID-IG305の栽培記録
ここでは実際にiDOO水耕栽培器(ID-IG305)を使った、栽培方法を解説します。
土耕のケースも水耕栽培終了後、追記する予定です。
1日目:水耕栽培開始
STEP1:スマートポンプの設置
水耕栽培の場合、ラバーストッパーとスマートポンプを栽培層の底面にしっかりとはめ込み、ポンプの電源コードをDCコネクタに差し込みます。
底面のタンクは土耕の時に使うタンクで、水耕栽培では上部のタンクのみ使用します。
STEP2:水に液肥を混ぜて養液をつくる
次に植物を育てる栄養源として、液肥を水に適正量混ぜ合わせて養液をつくります。
液肥は定番の「ハイポニカ」。
どこでも入手しやすく、作物の品種や成長段階問わず、同じ濃度で使用することができるので初心者にも扱いやすいのでオススメです。
水2リットルに対して、ハイポニカの液肥をA液・B液それぞれ4mlずつ加えて希釈します。
iDOOの水耕栽培器(ID-IG305)は、タンク容量の約2.8リットルありますが、水位は1.8L以上キープすればよいので、最初に給水する養液は2リットルでも十分です。
水耕栽培での養液づくりには、私は2リットルのペットボトルを愛用しています。
どの水耕栽培器にもちょうどよい分量の養液をつくることができるサイズ感でおすすめのアイテムです。
STEP3:種を培地スポンジにセット
種は付属していないため、あらかじめ自分で育てたいハーブや野菜の種を用意しておきます。
特に水耕栽培用というものはありませんので、市販されている種(サカタのタネ等)で大丈夫です。
使用期限などに注意して、できるだけ新しい種を使いましょう。
今回用意した種は、日光種苗さんの❶アップルミントと❷コモンタイムの2種類です。
ハーブティー用にセレクトしました。
LED水耕栽培ではライトの高さは調整できますが、同じ栽培器で育てる場合は、ほぼ同じスピードと高さに成長できる植物を選択するのがポイントです。
いつもであれば、水浸漬(あらかじめ種を水に数時間漬けておき、発芽率の高い種を選別する方法)をつかいますが、今回は種が小粒であることもあり、選別せず多めに蒔くことにしました。
培地スポンジを水に浸しておく
バスケットに培地スポンジをセットする前に、あらかじめスポンジを水にくぐらせて浸水させておきます。
iDOOの水耕栽培器に付属している培地スポンジは、水耕栽培では主流になりつつある多孔質で吸着性のあるピート(泥炭)を成分とした環境にやさしいスポンジです。
吸水性が高いので、乾燥による発芽失敗を防ぎます。
常に湿った状態をキープするので、初心者にありがちな発芽失敗の心配がありません。
藻・カビ防止シールとバスケットをセットする
湿らせておいた培地スポンジをバスケットにいれたら、バスケットコンテナにセットします。
ID-IG305では最大6株の植物を育てることが可能です。
育てる野菜やハーブの種類によっては6個のコンテナすべてを使わず(密集させず)、適度な間隔をおいて育てるほうがうまくいく場合があります。
給水口から、液肥をまぜあわせた水を注ぎます。
吸水口がやや小さいため、私はセリアで購入した製菓用のシリコンロート(いわゆるジョウゴ・漏斗)を差し込んで、ペットボトルから注いでいます。
付属のバスケットラベルをバスケット上面にはりつけます。
ラベルがなくなった場合は、アルミホイルを同じような形状に切れば代用可能です。
培地スポンジの乾燥以外にも、スポンジ表面に藻や白カビが発生してしまって発芽できなかったり、枯れてしまうこともよくあるトラブルです。
液肥をいれた水が養分となって、太陽光があたることで、藻や白カビが発生しやすくなるからです。
ラベルをはることで、太陽光を遮断して予防することができます。
最後にスポンジ表面の乾燥防止のために、付属のプラスチックハットをかぶせてセット完了です。
STEP4:電源をいれて栽培開始
あとは電源をいれて、栽培をスタートするだけです。
ID-IG305ではLEDライト作動モードが2つありますが、ハーブや野菜の場合は16時間モード(16時間オン/8時間オフ)、水耕栽培なのでポンプ稼働あり(30分オン/30分オフ)でスタートします。
2~3日目:発芽
アップルミント、タイムとも数日で発芽しました。
約3週間後(5/20)
アップルミントは培地によって成長に差があったので、LED照明があたるように、培地を入れ替えてみました。
タイムは難しいのか、環境があわないのかたくさん蒔いたにも関わらず、その後発芽しても枯れてしまい、改めて種を追加で蒔いて様子をみています。
6/9追記:ミントティーを楽しんでいます
約1か月が経過すると、ようやく収穫できるまでに育ちました。
写真は収穫前の状態です。
アップルミント(右側3つ)については成長に差があるもののグングン成長し、収穫できるほどに。
紅茶とあわせてアップルミントティーにして楽しんでいます。
一方、タイムについては、残念ながら中央と左2つタイムの成長状態はかんばしくなく、中央の栽培スポンジに至っては発芽するも枯れてしまいました。
今後、成長過程を本記事に追加するかたちでアップデートしていく予定です。
まとめ:植物の成長をサポートする機能が自動化されたインドアガーデン用栽培器
以上、iDOOのハイブリッド水耕栽培器(ID-IG305)のレビューでした。
ID-IG305は、
が特長のハイブリッド水耕栽培器です。
水やりや照明などの必要な操作が自動化されているので、植物の成長に必要な環境を最適化することができます。
あなたもiDOOのハイブリッド水耕栽培器(ID-IG305)を使って、インドアガーデンを始めてみませんか?
後記:その後・・・故障したので廃棄しました
23/11追記
使用開始して数か月で電源系統の故障のためか、LED照明が不点灯となり、稼働できなくなりました。
残念ながらLEDによる水耕栽培は1度しかできませんでした。
フレキシブルアームはあるものの、LED照明が全体的にいきわたりづらく、植物の成長に差があったことは否めません。
水耕栽培器としては、同じiDOOのスマート水耕栽培器は順調で、購入するのであればこちらをおすすめします。