金沢の郷土料理、「治部煮」(じぶ煮)は古くは加賀藩の時代より地元で親しまれてきた郷土料理の代表格。
鴨肉や鶏肉を季節の野菜(筍、レンコン、里芋、椎茸、せりなど)や現地特産のすだれ麩と合わせて、小麦粉でとろみをつけた食べ物です。
治部(じぶ)の由来は、人名(豊臣秀吉に仕えた兵糧奉行の岡部治部右衛門)や調理方法(じぶじぶと煮る)、フランス料理名のジビエからきているなど諸説あるようですが、定かではありません。
とろみのある鶏むね肉と濃い目の甘い味付けが食欲をそそります。
薬味としてわさびをそえていただくと、甘味とより絶妙に調和した一品に。
※意外と粉山椒もいけました。
加賀料理「鶏むね肉と大根菜の治部煮(じぶ煮)」のレシピ
今回はすだれ麩や車麩が調達できなかったので、シンプルに鶏肉と大根菜を使ってつくってみました。
この季節だと小かぶもあいそうですね。
ポイント1 片栗粉が鶏肉の旨味を閉じ込め、汁に適度なとろみをつけ、温かさを保つ
ポイント2 野菜はその季節にあった旬の食材をつかう
【材料(2人分)】
・鶏むね肉 小1枚
・大根菜 3株
・だし汁 2カップ
・しょうゆ 大さじ1
・みりん 大さじ1
・酒 大さじ1(だし汁用)
・塩 少々
・こしょう 少々
・酒 小さじ1(鶏肉用)
・片栗粉 小さじ2
・わさび、または粉山椒 適宜
【作り方】
1.鶏むね肉は一口大のそぎ切りにして、塩・こしょう少々と酒小さじ1をもみ込み、片栗粉をまぶしておく。
2.大根菜は5cm程度に切る。小さな大根がついている場合、すりおろしておく。
※今回は小さな大根がついていたので、半量をすりおろし、半量は一口大に切った。
3.フライパンにだし・しょうゆ・みりん・酒大さじ1・大根すりおろしを入れ、火にかける。ふつふつとしてきたら鶏肉を入れ、フタをずらして乗せ、弱火で3~5分火を通す。
※鶏肉が硬くならないよう、火は弱火で。
4.大根菜の茎の部分(と大根の部分)を入れ、フタをずらして乗せ1~2分、葉の部分を加え、フタをずらして乗せ、更に1分加熱する。
5.味を見て、必要であれば塩で整える。お好みで、わさび又は粉山椒を添える。
dalahast お気に入り度 ★★★★★(★5つ中)
汁にご飯をいれてすくいつつ食べると、スープご飯としてもなかなかいけるお味でした。