本日の食後のデザートは「玲瓏豆腐(こおりとうふ)」です。
玲瓏豆腐は江戸時代のベストセラー料理書、「豆腐百珍」に58番目に掲載されている新感覚フード。
酢醤油と辛子で食べるとおかずとしても酒の肴としてもOKですが、きな粉と黒蜜でスイーツとしても美味しくいただけます。
”こおり”に当てられた漢字の「玲瓏」(れいろう)ですが、その意味は広辞苑によると、”玉が透き通り曇りのないさま”、”うるわしく照りかがやくさま”という意味です。
絹ごし豆腐を包む寒天の透明さが、氷のようにもみえ、中から除く白い豆腐が夏に相応しい涼しげな一品ですね。
その見た目から「豆腐百珍」では尋常品、通品、佳品、奇品、妙品、絶品の6等級の内、「奇品」として位置づけられており、ひときわ変わったもので人の意表をついた料理とされています。
玲瓏豆腐は口当りの滑らかさから木綿ではなく、絹ごし豆腐でつくると美味しくできます。
今回は砂糖を使いましたが、寒天には使わず、黒蜜だけでいただくとよりヘルシーでダイエット効果も高いのではないでしょうか?
江戸時代の甘味、「玲瓏豆腐(こおりとうふ)」のレシピ
【材料】
・絹ごし豆腐 1丁
・粉寒天 4g
・水 500cc
・砂糖 110g
・塩 少々
【作り方】
1.絹ごし豆腐はラップをしてレンジにて1~2分加熱する。水切り缶にあわせて切る。
2.鍋に水、粉寒天の順にいれて加熱し沸騰させて完全に煮溶かす。
3.砂糖を加えて溶かし、火からおろす。
4.塩を少々加えて粗熱をとる。
5.濡らした水切り缶に1の絹ごし豆腐をいれて、底から1cm程度、粗熱をとった4を入れる。
6.固まりかけたら、残りを絹ごし豆腐が隠れるまで注ぐ。
7.水を張ったバットに缶を入れて、なるべく早く冷ます。
食べている途中で見た目申し訳ありませんが、中から絹ごし豆腐が顔を覗かせています。
なんだか不思議な味わい・・・
まわりを包む寒天のつるっと感と豆腐の豆々感が絶妙にマッチして、まさに新感覚の甘味です。
今回は三温糖を使ったので寒天が薄く茶色に色づいていますが、通常の白砂糖をつかうとより透明感が増します。
この夏、ぜひ一度作ってみてはいかがでしょうか?