2015年4月1日より、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が始まり、特定の条件下では確定申告をする必要はなくなりました。
確かに確定申告をする機会が少ないサラリーマン世帯にとっては便利になったように思えますが、意外と面倒です。
大きな改善点はこちらの記事で詳細を確認していただくとして、大きなポイントとしては、確定申告を控除などでおこなう義務がなく、4月1日以降に「ふるさと納税」する場合、寄付先が5箇所以内であれば確定申告不要であるということ。
5箇所というのは同じ自治体であれば1カウントのみでよいので、年を通して何度も寄付がOKな自治体を探して寄付すれば、2,000円の自己負担だけですむように調整すればよいということになります。
しかも、実質2,000円の負担は変わらず、寄付金額の上限が2倍に拡大されているので、これまで以上にお得なお礼の品をたくさん選ぶことができるようになりました。
例えば年収1,000万円で夫婦(専業主婦)、子供なしまたは中学生以下の子供の世帯の場合、これまで9万円だったのが倍の18万円になります(個人住民税の1割だった控除額上限が2割に拡充)。
つまり、お礼の品の価値基準が昨年と同レベルで続く場合、これまで以上にお得な品を選択できるので嬉しい限りです。
※楽天市場でもふるさと納税ができるようになりました!楽天ポイントも使えるうえ、ポイント還元もありと超お得です。
確定申告はしなくてもよいけれど、オフラインで申請書が自治体毎に別途送付が必要!
ただ、何もしないで自動的に「確定申告が不要」になるわけではありません。
条件を満たす場合、確定申告に代わる、申請書が寄付をする自治体毎に寄付単位で別途必要になります。
5箇所自治体に1件ずつ寄付する場合、5枚必要です。
そしてふるさと納税を申し込んだ後に寄付をする自治体へ書類を送る必要があります。
ちなみに申請書は、「寄付金税額控除に係る申告特例申請書」となります。
こちらの提出期限は翌年1月10日必着で、これを過ぎると確定申告をしなければいけないので、忘れず提出しましょう。
※申請書提出後、引っ越しや結婚などで住所・氏名が変更された場合は、申請した翌年の1/10までに変更届を申請する必要があります。
・・・これが面倒に思えてなりません。確定申告であればe-TAXで処理してしまえば自宅で簡単に電子処理で完了するのでこの手間は不要です。
私の場合はもともと毎年控除などで確定申告をしているので、そもそも「ワンストップ特例制度」を利用する必要はないのですが、意外と面倒だなと思いました。
▼「寄付金税額控除に係る申告特例申請書」のフォーマットはこちらです。こちらを寄付先の各自治体へ提出します。
さらに、2016年以降はマイナンバーが導入されたことにより、なりすまし防止のため、個人番号(マイナンバー)を記載して、その他必要書類を寄付をした自治体に寄付単位で提出する必要があります。
必要書類として「個人番号確認の書類」と「本人確認の書類」のコピーを「寄付金税額控除に係る申告特例申請書」と一緒に同封して各自治体へ送ります。
必要書類は以下の通り。各自のマイナンバー受取状況にあわせて提出する書類が異なります。
「個人番号カード」 を持っている人 |
「通知カード」 を持っている人 |
「個人番号カード」 「通知カード」 のどちらも無い人 |
|
個人番号確認の書類 | 個人番号カードの裏のコピー | 通知カードのコピー | 個人番号が記載された 住民票の写し |
本人確認の書類 | 個人番号カードの表のコピー | 下記いずれかの身分証のコピー ・運転免許証 ・運転経歴証明書 ・旅券(パスポート) ・身体障害者手帳 ・精神障害者保健福祉手帳 ・療育手帳 ・在留カード ・特別永住者証明書 ※写真が表示され、氏名、生年月日または住所が確認できるようにコピーする。 |
下記いずれかの身分証のコピー ・運転免許証 ・運転経歴証明書 ・旅券(パスポート) ・身体障害者手帳 ・精神障害者保健福祉手帳 ・療育手帳 ・在留カード ・特別永住者証明書 ※写真が表示され、氏名、生年月日または住所が確認できるようにコピーする。 |
▼基本的なワンストップ特例制度のフローはこちら。
※出典:枚方市公式ページ
こちらの申請書を忘れたり、自治体が5箇所を越えた場合は確定申告が必要となりますので注意!
▼通常の確定申告を行う場合はこちら。
いずれにしても何かしらの申請は必要ですが、節税できるお得なシステムです。
「ふるさと納税」はぜひとも上手く活用してお得な特典を楽しむことをおすすめします。