熱海は東京からも新幹線にのればすぐということもあり、最近では海外からの観光客や若い世代にも人気の観光スポットとして注目されています。
かつては「日本のハワイ」といわれた時代もあり、私の両親を含めて新婚旅行先としても親しまれていましたが、時代の変化とともに敬遠されるようになり、観光客が激減。
それが地元自治体、観光組合、商工会議所、旅館組合などの協力体制により、熱海を盛り上げる施策が実施された結果、2011年以降、観光地として再注目されて、観光客も上昇中とのこと。
中でも熱海といえば昭和27年から続く花火大会ですが、夏だけではなく、春・秋・冬にも開催されるようになっているようで(2018年3月現在で年間18回)、1年を通して迫力ある花火をみることができます。
また玄関口にあたるJR熱海駅も、2016年11月に大きく駅ビルが「ラスカ熱海」としてリニューアルして、熱海・伊豆の名店が集結。
いつもは熱海に宿泊して温泉だけつかって、箱根の観光スポットに立ち寄るばかりでしたが、今回は熱海駅周辺を久しぶりに散策してみることにしました。
熱海エリアで必ず訪れるべき場所5選(日帰り可)
今回の散歩の目的はこれまで訪れたことのない観光スポット巡りと熱海ならではの食べ歩きです。
熱海駅周辺を散策したのはもう10数年も昔のことなので、あらかじめガイドブックなどを参照して効率的に熱海を歩くことにしました。
東京近郊からであれば、日帰りでも楽しむことができるおすすめスポットを厳選してご紹介します。
まずは熱海駅のとなり駅まで電車を一駅のって移動して、「来宮駅」よりスタートです。
こちらは1時間に数本しか電車がないため、乗車時間を事前にチェックしておきましょう。
1.來宮神社 ~樹齢2000年越える大楠のパワースポット~
JR来宮駅を下車して、徒歩5分ほど北上すると、そこには樹齢2000年を越える大楠が鎮座する、「來宮神社(きのみやじんじゃ)」へ。
來宮神社は、古くから来宮大明神と称して、熱海郷の地主の神であって来宮の地に鎮座し、来福・縁起の神として古くから信仰されています。
本殿奥にある大楠は国の天然記念物にも指定されており、不老長寿・無病息災の象徴とされる神木で、いわゆる「パワースポット」です。
大樹の幹の周囲は約24mもあり、願いをこめて幹を1周すると願いが叶い(心願成就)、寿命が1年のびる(健康長寿)といわれています。
施設も新しく充実しており、境内にはオープンカフェ「茶寮報鼓」や本殿裏にある売店「五色の杜」では抹茶や甘酒、ところてんなども供されています。
また境内にはスマホスタンドを常設していて、フォトジェニックな写真撮影を楽しむことができるような趣向も凝らされています。
参拝後は本殿となりにある参集殿で忘れずに御朱印をいただきました。300円なり。
混雑気味なので参拝後いったんここに立ち寄って御朱印をお願いしてから、待ち時間の間に神木参拝に出かけるとよいでしょう。
ちなみに熱海には來宮神社以外にも、縁結びで有名な伊豆山神社や湯前神社などがあるので、「熱海御朱印ウォーク」として御朱印目当てに神社仏閣参拝するプランを組んでもおもしろいかもしれませんね。
サイト 來宮神社
<アクセス>
・静岡県熱海市西山町43-1
・電話番号:0557-82-2241
・FAX番号:0557-82-2242
・開頭時間:9:00~17:00(※ご祈祷の受付は16:30まで)
2.起雲閣 ~大正・昭和の浪漫あふれる名邸~
來宮神社をあとに、次に訪れたのは日本・中国・ヨーロッパの建築様式が見事に融合した建築美が必見の起雲閣(きうんかく)。
熱海市の指定有形文化財である起雲閣は、1919年(大正8年)に別荘として築かれ、「熱海の三大別荘」として賞賛された名邸が基となっています。
その後、昭和になってから旅館として生まれ変わり、山本有三、志賀直哉、谷崎潤一郎、太宰治など、日本を代表する文豪たちにも愛されれきました。
NHK朝ドラの「花子とアン」では、仲間由紀恵さんが演じる葉山蓮子の再婚相手である炭鉱王の屋敷として登場しましたので、ご存知のかたも多いでしょう。
熱海の市街地にあるとは思えない、三千坪にもおよぶ敷地には緑豊かな庭園が見事。
もちろん和洋中の建築様式からなら建造物や備えられている家具や調度品も見ごたえ充分です。
見学時間は余裕をもって1時間はみておいたほうがよいでしょう。
↓この時期は桜も満開で、ただただ心が癒されます。
サイト 起雲閣(きうんかく)
<アクセス>
・静岡県熱海市昭和町4-2
・入館料:大人/510円、中高生/300円、小学生以下無料
・休館日:水曜(12月26〜30日)
3.あたみ桜(糸川桜まつり)
あたみ桜(糸川)は1月下旬から2月が旬です。
今回は残念ながら早咲きのあたみ桜は終わっていましたが、しだれ桜を初川で堪能しました。
起雲閣近くの初川沿いの散策を楽しみながら、ランチは魚ごころ季魚喜人本店にてボリューム満点の海鮮丼をいただく。
※下記参照
初川から1本脇道をはいると、どこか懐かしいレトロな風景が広がります。
昭和のレトロな街並みに突然タイムスリップした錯覚を覚えるほど。
その中に1軒の老舗ジャズ喫茶をみつけました。
ここ「ゆしまジャズ喫茶」は知る人ぞ知る、1952年から続くお店です。
今回は時間がなくて立ち寄れませんでしたが、次回はぜひ訪問したいと思います。
4.親水公園 ~地中海北部のリゾート地のような海岸~
川沿いを南下すると、熱海の海岸線に位置する親水公園に抜けます。
親水公園には「南欧・コートダジュール」をイメージしたスカイデッキ、「北イタリア・サンレモ・リヴェラ海岸」をイメージしたレインボーデッキ、ヨットハーバー、石のアーチが美しいムーンテラスがあり、雰囲気は「え!? ここ熱海なの?」と驚くほど、オシャレな雰囲気。
それもそのはず、熱海市は北イタリアのサンレモ市と姉妹都市の関係にあることや、地形や街並みが似ていることから、地中海北部のリゾート地のイメージで整備されているからです。
当日は幸いお天気もよく、ポカポカ陽気。
渚デッキにあるベンチに腰かけて、心地よい潮風を感じながら、ベンチにすわってボーっと海を眺める・・・
しばし海を満喫したら、親水公園デッキから熱海サンビーチ方面へ。
途中、尾崎紅葉の小説「金色夜叉」に名場面を再現した「貫一お宮の像」を見学しつつ、熱海駅前の商店街へ向かいました。
サイト 熱海親水公園
<アクセス>
・静岡県熱海市渚町地先
・電話:0557-86-6218 (熱海市都市整備課公園緑地室)
・駐車場:隣接市営親水公園駐車場140台/市営P駐車料金:30分100円
5.JR熱海駅 ~商店街・ラスカ熱海・足湯スポット~
散歩の最後は熱海の玄関口、JR熱海駅にある商店街へ。
駅に続く商店街ではおみやげ物をのぞきながら、ここではふかしたてのアツアツの温泉まんじゅう(1個100円程度)を食べ歩き。
温泉まんじゅうだけではなく、熱海ならではの揚げ物などの食べ歩きできるスポットが点在していますので、それを目当てにめぐるのも一興かと。
商店街で買い物を楽しんだら、最後は熱海駅前のバスロータリーにある、無料の「足湯」で歩き疲れた足を癒しましょう。
もし、お土産を買い忘れても大丈夫。
熱海駅ビルにあるラスカ熱海には地元名店のお土産がそろっているので安心です。
熱海にきたら食べ歩き!3選
熱海にきたら、ぜひ地元ならではの美味しい食事と食べ歩きを楽しみましょう。
今回訪問した中でおすすめのお店をご紹介します。
1)いかめんち@お魚のすり身の店山田屋 324円(税込)
駅近くにある「磯揚げまる天」も有名ですが、熱海サンビーチから熱海駅への道中で立ち寄った、山田屋さんの「いかめんち」はぜひ食べていただきたい名物です。
いかめんちとはイカと野菜を練りこんだものを揚げたもの。
揚げたてのいかめんちはビールが飲みたくなる美味さ・・・お土産にも最適ですね。
おでんの具として使っても美味しいそうです。
サイト お魚のすり身の店 山田屋
<アクセス>
住所:熱海市咲見町10−1
電話:0557-82-3170
営業時間:9:00-18:00
定休日:無休(1/1のみ)
2)豪快漁師丼@魚ごころ季魚喜人本店 2,570円(税込)
地元の魚屋「中島水産」が営む、「魚ごころ季魚喜人(きときと)」。
伊豆近海・駿河湾の獲れたての新鮮な魚をいただける食事処として人気があります。
私たちはちょうど開店11:30にあわせて伺いましたが、ランチ時間帯の12時には満席になり、入口から外にかけては長蛇の列でした。
ここでの名物は、豪華な海鮮丼の「豪華漁師丼」(あら汁・お新香付)で、ランチにおすすめです。
ランチの際は開店同時ダッシュがベストタイミングだと思います。
サイト 魚ごころ季魚喜人本店(ぐるなび)
<アクセス>
住所:〒413-0021 静岡県熱海市清水町1-5NSビル3階
電話:0557-82-7070
3)桜井商店の温泉まんじゅう 1個100円(税込)
北海道産の小豆と沖縄産の黒糖をつかった、駅前商店街にある桜井商店のこし餡いりの「いいとこまんじゅう」。
ふかしたてのアツアツのお饅頭は薄皮で餡子ぎっしり。
他の店でもいくつか温泉まんじゅうが1個単位で売られているので、食べくらべするのもありかと。
最後はぶらっと箱根・芦ノ湖方面へ
今回の旅のメインは熱海周辺でしたが、翌日は帰りがけに箱根方面まで脚を伸ばしました。
あいにくの天気で芦ノ湖周辺は霧がたちこめ、景色を楽しむことができませんでしたが、以前から立ち寄りたかった芦ノ湖畔にある食事処「うえ乃」でランチを。
サイト お食事処・つり船「うえ乃」
芦ノ湖畔にあるお店は天気が良い日は2階の窓際の席からは、芦ノ湖畔の湖水を一望できます。
そして、この店の名物料理はワカサギです。
こちらがボリューム満点のワカサギのフライ。
何故か天ぷらではなくフライなのですが、せっかくなので単品でフライ(1250円)を注文。
そして、当日は肌寒い天気だったこともあり、シンプルに山菜そば(880円)も注文。
かつおだしの効いた体の芯から温まるほっこりした美味しいお蕎麦です。
食事の後は芦ノ湖畔の散策もそぞろに、美術館へ。
箱根は天気が変わりやすいので、そんな時は定番のポーラ美術館へ。
ちょうど「エミール・ガレ自然の蒐集」の企画展示が開催されていました。
天気が良い日にポーラ美術館を訪れた時には、ぜひ美術館の裏手にある森の散歩道、「風の遊ぶ散歩道」に立ち寄ることをおすすめします。
こちらは富士箱根伊豆国立公園内に敷設された全長670m(所要時間20分程度)の遊歩道を散策しながら、心休まる自然を満喫することができます。
サイト ポーラ美術館
熱海さんぽまとめ
今回の旅では熱海駅周辺から、起雲閣や來宮神社など歴史ある観光スポットを中心に巡ってきました。
いつもは温泉目当てで訪問していたのですが、はじめて訪れたところも多く、改めて見どころ満載な熱海を発見できたような気がします。
東京からも電車で1時間もかからない観光スポットなので、一度は足を運んでみてはいかがでしょうか?
レトロな街並みの中にも、間違いなく新しい発見があると思いますよ!