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【確定申告】e-Taxで 「更正の請求(ふるさと納税)」をやってみた

この記事でわかること

確定申告で「ふるさと納税」の申告漏れをした場合は、「更正の請求」の手続きを行い、申告漏れ分の金額を提出することにより、還付を受けることができます。

ふるさと納税のワンストップ特例制度を申請してみたはいいけれど、医療費控除や住宅ローン控除のために確定申告をする場合はワンストップ特例制度は適用されません。

よくよく注意していると申請漏れすることはないのですが、ふるさと納税に限っていえば、意外とこの手の控除申告漏れが多いようです。

かくいう私も昨年の確定申告の際、うっかり寄付金控除(ふるさと納税)を申請することを忘れていましたので、今回手軽なe-Taxで「更正の手続き」による控除申請をやってみることにしました。

「更正の請求」とは、「払いすぎてしまった税金を返してもらうための請求(所得税及び復興特別所得税の更正の請求手続)」です。

詳しくはこちらの記事に書いていますが、基本的に法定申告期限の5年までであれば、「更正の請求」をおこなうことができます。

更正の請求の手続き(e-Tax編)

「更正の請求」の手続きは、従来の書面にて作成して郵送または持参することでも可能ですが、マイナンバーを取得していれば簡単に申請できるe-Taxを使って手続きを行うこともできます。

また最近になって、事前に税務署でe-Tax用のID/PWの発行手続きをしておけば、カードリーダーライターなしでも、スマホ等でも手軽に申告することが可能です。

dalahast
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以前の住基カードと同じく、マイナンバーカードを取得する意味あいが個人的にはなくなったので、最初からID/PW方式にしてほしかったところ・・・
はじめての方は、e-Tax用のID/PWが手軽でおすすめ。

サイト e-Tax(国税電子申告・納税システム)

更正の請求の手続きに必要なもの

dalahast
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ここではマイナンバー方式での手続きを記載していますが、基本的な流れは同じです。

e-Taxでおこなう場合、手元にはふるさと納税の申告漏れがあった年度の①確定申告データ、②取引の記録に基づき請求の理由の基礎となる事実を記載した書類(ふるさと納税の場合は、寄付先毎の「寄付金受領証明書」一式)、③マイナンバーカードと④リーダー&ライターです。

あとは⑤還付金を受け取るためのゆうちょか銀行の口座番号が必要です。

サイト 所得税及び復興特別所得税の更正の請求手続き(国税庁)

e-Taxでの申請の手順

書面印刷、マイナンバー方式、ID/PW方式とも、e-Taxのサイトにパソコンなどをつかってアクセスします。

ふるさと納税の申告漏れの年度で確定申告したことがある場合は、確定申告時のデータを使うと入力の手間がはぶけて便利です。
もちろんなくても、いちから入力すればOKです。

「更生の請求」をする場合、サイトの下方にある「提出した申告書に誤りがあった場合」より、申請します。

新規で申請の場合は「新規に更正の請求書・修正申告書を作成する」から、中断したところから再開する場合は「更正の請求書・修正申告書の作成を再開する」から開始します。

ここでは新規で作成申請するので「新規に更正の請求書・修正申告書を作成する」をクリック。

dalahast
dalahast

これまでは通常の申告と同じ入り口だったのですが、レイアウトが変更されたようで、私はうっかり確定申告を二重で申請してしまい、書面にて取り下げ依頼をするはめになってしまいました・・・(e-tax上では電子取下げはできない仕様です)
間違わないようにしましょう。

次に、「更正の請求」をおこなう方法を選択する画面になるので、あなたの申告方法を選んでください。

ここではマイナンバー方式でのe-Taxによる電子手続きを行います。

次に確定申告時のデータをもっていれば、左側を選択。
持っていない場合でも右側を選択して、いちから入力することも可能です。

更正の請求・修正申告前の課税額の入力では、更正の請求を行いたい年度の確定申告データをe-Taxに取り込むことで入力手続きが楽になります。

次に、「更正の請求」をおこなう年度を選び、「所得税の更正の請求書・修正申告書」を選択。

あとは取り込んだ申告済みのデータの中で修正・追加する項目のみ、正しい数値を申告するだけです。

次に、更正の請求・修正対象項目を選択し、申告額の入力します。

ふるさと納税は「寄付金控除」に該当するので、寄付をした年月日・寄付金の種類・自治体名・寄付金額を1件ずつ入力していきます。

追加する場合は、「別の寄付先を入力する」を選択します。

更生の請求(ふるさと納税)1

すべて入力すると一覧で表示されるので間違いがないか確認します。

更生の請求寄付金リスト

次に、「更正の請求をする理由等の入力」です。
今回のケースでは、それぞれ次のように記載するとよいでしょう。

・請求の目的となった申告又は処分の種類:

→ 「確定申告」

・申告書を提出した日、処分の通知を受けた日:

→ 「平成●●年●月●日」(確定申告をおこなった年月日)

・更正の請求をする理由:

→ 「平成●●年のふるさと納税の寄付金控除額が申告漏れになっていたため」

・添付した書類:

→  寄付金受領証明書

更生の請求(ふるさと納税)9

最後に、更正の請求により還付される金額(減少する税額)が自動計算されて表示されます。
こちらの金額が申請した口座に入金されることになります。

還付金額

入力後、最終的に作成される「更正の請求書」にはもともと確定申告した金額が左側に、右側には請求額として今回申告した寄付控除金額が反映されています。

下図でいうと、ピンク色で囲んだところが寄付金控除の項目になります。
実際には地震保険料控除と寄付金控除の合算値です。
金額が正しいか確認しましょう。

更生の請求

最後に忘れがちなのが、「取引の記録に基づき請求の理由の基礎となる事実を記載した書類」の提出です。

ふるさと納税の場合は、寄付をおこなった地方自治体より発行される「寄付金受領証明書」になりますが、こちらを更正の請求をおこなった時に作成された「平成●年分の申告書等送信票(兼送付書)」とあわせて郵送する必要があります。

e-Taxでの確定申告時には提出は不要(保管期間5年)でしたが、更正の請求の際には証拠として提出が義務付けられています。
こちらも忘れずに提出しないと、更正の請求が認められないので注意しましょう。

更正の請求が認められた場合

更正の請求を行うと、まずは管轄の税務署にて提出されたデータや書類に基づきチェックは行われます。

税務署の場合はおおむね2~3か月かかるとのこと。
認められると更正の請求完了のお知らせが郵送されてきます。

但し注意しなければいけないことは、そこで還付されるのは所得税への相当分のみです。

ふるさと納税の場合はほとんどが翌年の住民税の減額ということで適用されるため、更正の請求により減額される住民税については、実際のところお住まいの地方自治体の住民税担当窓口に尋ねないと、状況はわからないのが実情です。

こちらも税務署による審査の後の処理になってしまうため、さらに数か月かかることになります。
トータルで4~6か月程度はかかる見込みです。

今回は7月13日に更正の請求手続きをおこない、寄付金受領証明書も後日郵送(書留でなくてもよい)で税務署へ送りました。

電話で問い合わせしたところ、税務署の処理は早くて8月、遅くとも9月中には完了するとのことでした。

※ここではその後の状況を随時アップデートしていきます。下記追記情報ご参照ください。

税務署からの連絡(更正通知書)

まずは所得税分については税務署とのやりとりになります。

以下、経過記録です。

更生の請求(所得税分)
  • 7月18日
    e-TAXにて更正の請求を行う。
    ※その後、書類は書留で送付
  • 8月28日
    更正請求通知書(封書)が郵送にて届く。
  • 9月25日
    所得税の還付の振り込みが行われました。
    ※8月28日通知分

住民税の部分については別途自治体の住民税窓口に問合せしたところ、以下の回答を得ました。

手続きの期間については、「税務署より更正の請求通知の情報が自治体にデータ連携されるのに少し時間がかかる。概ね1~2か月程度かかる。」とのこと。

また実際の入金は自治体より最終的な税額の通知が郵送にて送られてくるので、口座が登録されていない場合は指定口座への振り込みになるため、そのための情報を別途返送する必要がある」とのことでした。

※現在は、申告時に任意となっている「e-Taxによる通知」を選べば、書面の郵送ではなく、e-Taxで審査結果を受領することができます。

市民税課からの連絡(還付通知書)

次に住民税分については税務署では当然担当外なので、お住まいの自治体の住民税窓口とのやりとりになります。

更正の請求をe-TAXで行うことで、税務署から自治体へはデータが自動連携されるので、しばらく待っていると通知が送付されます。

今回のケースでは、概ね1カ月半程度です。

以下、実際の経過記録です。
期間の参考にしてください。

更生の請求(住民税分)
  • 11月13日
    自治体の住民税窓口に問い合わせした通り、「税額変更通知書」が郵送されてくる。
    ※この時点では還付方法については記載されていません。
  • 11月21日
    「還付通知書」が郵送されてくる。
    還付通知書には最終的な還付金額が記載されています。
    同封されていた口座振り込み(基本口座振り込み)のための依頼書に、振込先口座などの情報を記入して返送します。
  • 12月18日
    指定口座への振込を確認。

    振込に要する日数は、依頼書提出を受領してから4週間程度かかるとのこと。
    通常のケースでは早くて12月末、遅くとも1月末までには還付されることになりますが、実際にその通りに振込がおこなわれました。

更正の手続きをやってみた感想

「更正の手続き」という仰々しい名前のため、少し身構えてしまいがちですが、e-Taxを使えば過去に申請したデータを利用して入力することができるので効率的でした。

ふるさと納税であれば寄付金控除の項目で、寄付金額を1件ずつ入力すれば、自動的に還付金が計算されます。

dalahast
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ただし、住民税についてはいつのタイミングでどのように納めすぎた税金が戻ってくるのかはケースバイケースなので、お住まいの自治体の住民税担当窓口に問合せるとよいでしょう。

基本的にまだ当該年度の住民税の支払いがまだの場合は、住民税の減額となるはずです。
ただ一方で、既に住民税を支払い終わっている場合で更正の請求を行った場合は、私の住んでいる自治体では「指定口座への振り込みにて対応」とのことでした。

ただ還付に至るまでの期間が長いのがネックです。

今回、更正の請求が7月半ば→税務署より更正通知署送付が8月末→所得税分の還付が9月末入金、住民税分は還付通知書が11月中旬、還付が約1か月後ということになりました。

「更正の請求」の手続きから還付まで、通算で5か月程度かかったことになります。

やはり半年程度はかかるようですね。

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この記事を書いたのは

dalahast_shikaku2

dalahast(ダーラヘスト; @dalahast_jp)です。ほぼ週末限定の趣味のお料理以外に日々の暮らしのなかで興味をもったこと等を 気の向くままに徒然に綴っています。
詳しいプロフィールはこちら

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