これまで干し柿はそのまま食べたり、トースターで温めて食べたりするだけが定番でした。
ねっとりとした、果実の食感と砂糖ではない果実そのものの甘さがひきたち、そのまま食べてもとても美味しいことは間違いありません。
それでも自らわざわざ干し柿を買ってまでは、食べてみたいという気持ちにならなかったのです。
それが、今回新しい食べ方を試してみることで、毎年干し柿が市場にでてくるこの季節にはたくさん買って仕込んでおいてまで食べたくなっています。
今日は先日の記事でもご紹介した干し柿をつかった、「干し柿バター」を早速つくってみることにしました。
使うのは一般的に流通している市田柿の干し柿です。
その中でもやや固めの干し柿がむいています。
お酒のあて用には、ラム酒を効かせてバターを使った「干し柿バター」。
そして、クリームチーズをはさんだ「干し柿サンド(ミルフィーユ)」の2種類。
サンドのほうはノンアルコールなので、お子さまでもスイーツ感覚でいただけます。
できれば両方のバージョンをつくって、それぞれ楽しんでいただければと思います。
干し柿バター(巴柿)のレシピ
まずは定番の干し柿バターですが、ラム酒に少し漬け込んだ干し柿に、無塩バターを塗ってくるっと鳴門状に巻きあげました。
見ためもユニークな干し柿バターロールです。
そう、あのレ-ズンバターに似ています。
【材料】
・干し柿 2~3個(80g) ※固めの市田柿がよい
・ラム酒 大さじ2
・グラニュー糖 小さじ2
・バター 25g(室温に戻す)※無塩バター推奨
【作り方】
1.ジップロックやポリ袋にラム酒とグラニュー糖をあわせて混ぜておき、干し柿をいれて軽くもみこむ。室温で30分程度おいておく。
2.汁気をふきとった干し柿のヘタをとり、横側から包丁をいれて切り開き、ラップをかぶせて軽く押さえて平らにして(約1.5倍)、ラップをはずす。種がある場合は取り除く。
ラップをかぶせて、めんぼうで伸ばす。
3.ラップをしいて、2の平らにした干し柿を縦長におき、室温でやわらかくしたバターを半量ずつ塗り(干し柿のふちははみださないようにあけておく)、手前からクルクルと巻く。
ラップだけでも可能ですが、巻きすを使うときれいに巻けます。
4.ラップに包んで、冷凍庫で2~3時間ほど冷やす。
5.食べる直前にラップをはずして、2~3mm幅に薄切りにしてできあがり。冷凍保存で約1ヶ月は保存が可能です。
干し柿サンド(ミルフィーユ)のレシピ
次に仕込むのは、バターではなくさっぱりとしたクリームチーズをつかった干し柿サンドです。
干し柿バターと同じ形状にしてもよかったのですが、せっかくなのでこちらは、クリームチーズを干し柿で上下からサンドしてミルフィーユにします。
【材料】
・干し柿 2~3個(80g) ※固めの市田柿がよい
・クリームチーズ 3個(kiriを使っています)
【作り方】
1.干し柿のヘタをとり、横側から包丁をいれて切り開き、ラップをかぶせて軽く押さえて平らにして(約1.5倍)、ラップをはずす。種がある場合は取り除く。
2.長方形の容器にラップをしき、1の干し柿を1/2にしたものを順に少し重なるように底にしく。
3.2の上にクリームチーズを並べる。
4.最後に1の干し柿1/2にしたものを2と同じ並べてサンドする。
5.ラップでくるみ、上から押さえて密着させる。
6.冷蔵庫で2~3時間ほど冷やしかためる。
7.食べる直前にお好みの幅に切り分けてできあがり。冷凍保存で約1ヶ月は保存が可能です。※ラップをつけたまま切ると切りやすいです。
食卓24節季を取り入れよう
バターだとカロリーを気にするかたには敬遠されてしまいますが、クリームチーズをつかうことでさっぱりとした感じになるのでおすすめです。
2種類つくってみましたが、やはりどちらも干し柿の甘味が活かされていて、甲乙つけがたいです。
以前、奈良漬+豆腐+柿で白和えをつくったことがあるのですが、普段とは違った地域ならではの食べ方を調べてみると、意外な発見があり、愉しいものです。
24節季という言葉がありますが、食事にそれぞれの季節にあわせた素材を取り入れることで、なんだか毎日の食卓が華やかになり、また心もはずむような気がしています。