複数台設置した見守り用のネットワークカメラを、1つのアプリでまとめて管理したいと思ったことはありませんか?
私の実家では保護犬1匹・保護猫1匹と暮らしており、最近になって、さらに保護猫1匹と家族が増えたこともあり、見守り用のネットワークカメラを追加で検討することになりました。
これまでは家族が増えるたびにカメラを増設していたので、見守りカメラはメーカーは複数あり、それぞれのカメラに対応したアプリを使い分けて運用。
また、設置して相当年数が経過していたこともあり、使い勝手の点でいろいろ課題を感じていました。
例えば・・・
- 高画質でない
- 暗闇だと何もみえない
- カメラ固定で周囲をみれない
- 複数のカメラに複数のアプリ
- 家族でカメラを共有できない
- 録画機能がない
- 無線LAN規格が最新ではない
などなど。
今回、カメラ台数が増えることで管理が煩雑になるので、低コストで複数のカメラを一元管理できる製品がないかと、家族から相談を受けていたところ、タイミングよく、まさにベストフィットな見守りカメラが発売されました。
※レビュー記事作成にあたり、TP-Linkさんより「Tapo C210」のサンプル提供を受けています。
「Tapo C210」の概要
注目のポイント
- 高画質(300万画素・2K録画可能)
- 最大512時間ローカル録画できる
- クラウドにも録画できる(有償)
- スマホで複数カメラを遠隔管理できる
- 家族間でカメラ共有もできる
製品仕様について
Tapo C210製品仕様について
商品名 | Tapo C210 |
サイズ | 86.6×85×117.7mm(W×D×H) |
カメラ | |
・イメージセンサー |
1/2.8″ |
・解像度 | 3MP(2304*1296) |
・レンズ | F/NO:2.4、焦点距離:3.83mm |
・視野角 | 水平に360°、垂直に114° |
・ナイトビジョン | 850nm IR LED(最大約10m) |
動画圧縮 | H.264 |
フレームレート | 15fps |
ビデオストリーミング | 3MP |
音声 | 音声通話:双方向通信 音声入出力:マイクとスピーカー内蔵 |
トリガーの条件 | 動作検出 |
通知 | プッシュ通知(アプリ) |
対応microSDカード |
・microSDHC (8 GB – 32 GB) |
映像の閲覧方法 | ❶Tapoアプリ、❷ディスプレイ付きスマートスピーカー&ストリーミングデバイスを接続したTVやディスプレイ、❸PC用RTSP対応アプリ(サポート対象外) |
映像の録画方法 | ❶microSD(256GBまで)、❷Tapo Care(有料クラウドサービス)、❸ONVIF対応NAS/NVR(サポート対象外) |
録画画質 |
3MP(2304*1296)、1080P(フルHD)、720P(HD)をTapoアプリで選択可能 |
ネットワーク | |
・セキュリティ | SSL/TLSによる128 ビット AES 暗号化 |
・ワイヤレスレート | 11Mbps(802.11b)・54Mbps(802.11g)・72.2Mbps(802.11n) |
・周波数 | 2.4 GHz |
・ワイヤレスセキュリティ | WPA/WPA2-PSK |
システム要件 | iOS 9以降、Android 4.4以降 |
同梱物 | カメラ本体、電源アダプター、かんたん設定ガイド、マウント用ねじ、マウント用の台、カメラの土台 |
Tapoアプリ(設定・映像閲覧用)
「Tapo C210」はTapoシリーズのカメラ同様に、スマホ用アプリケーション「TP-Link Tapo」を使えば、誰でも簡単に初期設定から設定したカメラを遠隔からリアルタイムに映像で監視したり、録画した映像を視聴することができます。
スマートフォン用アプリはこちら。
スマホのアプリは直感的に使えるようになっていますので、誰でも迷わず使いこなせます。
※より詳しい仕様については公式ページをご覧ください。
公式サイト Tapo C210仕様(TP-Link)
「Tapo C210」のレビュー
外観:インテリアになじむナチュラルデザイン
「Tapo C210」はラウンドフォルムで、ベビールームやナチュラルなインテリアになじみます。
いわゆるセキュリティカメラを感じさせない、やさしいデザインです。
基本的には平らなテーブルやキャビネットにおいて使用しますが、付属のマウンターで天井や壁に固定するような設置も可能。
参考 Tapo C200/210を天井などにマウントするには
ただし、前モデル(Tapo C200)同様に本体底面には1/4ネジ穴がついていないので、三脚固定はできません。
クイックシューに固定したい場合は、カメラマウント用の台に「止めネジ」をはりつけて使うてもあります。
カメラ機能:高画質・首振り機能で広い視野角
ネットワークカメラを選ぶうえで大切なポイントは、「高画質」・「広画角」であること。
「Tapo C210」は300万画素(2304×1296ピクセル)と家庭用のセュリティカメラでは高解像度。
動画も15fpsのH.264圧縮で2K映像を録画可能です。
またIR LEDを搭載しているので、夜間でも暗がりの中、最大約10m先までとらえれる850 nmのナイトビジョンモードに切替可能。
高解像度とあいまって、環境ロバスト性の高さ・視認性のよさが特長です。
これまで使っていたカメラと違って、ペットの顔の表情もくっきり見える!と感動もの。
一方、気になる画角は、カメラ単体のFOVでは見える範囲は限られてしまいますが、「Tapo C210」には首振り機能があるので、視野角を広くとることができます。
カメラの稼働範囲は水平に360°、垂直に114°まで稼働。
定点監視だけではなく、自由にスマホからリモートコントロールして広範囲をすみずみまで確認することができます。
稼働音もとても静か。
ペットや赤ちゃんが音にびっくりする心配はありません。
ご自宅で子供やペットのモニタリング用途で使うぶんには十分すぎる画質と視野角。
低コストなので複数カメラを設置することで、さらに死角をなくすこともできます。
通話機能:双方向通信・通知機能で安心
マイクとスピーカーが本体に搭載されているので、インターネットを介した双方向コミュニケーションが可能です。
音声は非常にクリアーに聞こえます。
外出先からでも、ペットの様子をみながら話しかけられるので、お留守番でも安堵感を与えることができますね。
また動作検知とアラーム機能がついているので、ずっとスマホで監視していなくても、何か動きを検知したらスマホのアプリに通知されるので安心です。
さらに、後述する有料のクラウドサービス(Tapo Care)を組み合わせることで、AIによる泣き声や人物検知、画像付きのアクティビティ通知など、便利な機能を利用することができます。
録画機能:選べる3つの録画スタイル
「Tapo C210」では本体に内蔵した別売りのmicroSDカード以外にも、録画データを保存する方法があります。
録画形態としては以下3つに対応。
用途にあわせて選べるので、自由度の高さが特徴です。
録画形態 | 内容 |
①ローカルストレージ録画 | 本体に内蔵した別売りのmicroSDカード(最大256GBまで)に録画保存可能。 |
②クラウドストレージ録画 | TP-Linkが提供する有料クラウドサービス「Tapo Care」を契約することで、最大30日間の映像をクラウド上に録画保存可能。 |
③ネットワークストレージ録画 | 家庭内ネットワークで接続したONVIF対応のNAS/NVRに録画保存可能。録画容量はNAS/NVR容量に依存。 |
録画データの暗号化には、業界標準のAES128ビット暗号化とSSL/TLSを採用。
安全性もばっちりです。
①ローカルストレージ録画:microSDカード
本体のスロットにmicroSDカードを挿入しておけば、常時録画が可能。
録画時間などもお好みでアプリから細かくスケジュール調整することができます。
②クラウドストレージ録画:クラウドサービス Tapo Care
ローカルでの保存以外にも、アプリ内課金で使える有料クラウド録画サービス「Tapo Care」も提供開始。
30日間クラウドに録画データを保存することができます。
万が一microSDカードが破損したり、カメラそのものが盗まれたときでも、クラウドに録画データがあるので安心です。
料金プランはベーシック(1~3台まで)とプレミアム(~10台まで)の2種類。
無料トライアルもあるので、お試しすることができます。
録画データの保存だけでなく、AIアルゴリズムによる泣き声や人物検知など、精度の高い検知や画像付きのアラート通知、自動追尾など、新しい技術をとりいれた機能を利用可能です。
参考 Tapo Care(30日間無料トライアルあり)
参考 Tapo Careの無料トライアル(試用期間)に関して
フリープラン | ベーシックプラン | プレミアムプラン | |
月額 | ー | 400円/1台 800円/2台 1,200円/3台 |
1,380円/~10台 |
年額 | ー | 4,000円/1台 8,000円/2台 12,000円/3台 |
13,600円/~10台 |
提供機能 | フリープラン | ベーシックプラン | プレミアムプラン |
1アカウント利用台数 |
ー | 1台 | 最大10台 |
ライブ視聴 |
〇 | 〇 | 〇 |
インスタント通知 |
〇 | 〇 | 〇 |
双方向通話 | 〇 | 〇 | 〇 |
アクティビティゾーン | 〇 | 〇 | 〇 |
ローカルストレージ | 〇 | 〇 | 〇 |
動作検知 | 〇 | 〇 | 〇 |
30日間の動画履歴 | ー | 〇 | 〇 |
画像付き通知 | ー | 〇 | 〇 |
AI検知 | ー | 〇 | 〇 |
自動追尾 | ー | 〇 | 〇 |
プライバシーゾーン | ー | 〇 | 〇 |
クラウドサービスを契約することで、さらに便利な機能を利用可能に。
動体検知機能(アクティビティゾーン設定)
「動体検知」では、検知するエリアをアクティビティゾーンとして最大14カ所まで設定可能。
プライバシーマスク機能(プライバシーマスクゾーン設定)
「プライバシーマスク」機能は、最大4カ所まで、ブラックボックスを設定可能。
③ネットワークストレージ録画:ONVIF対応NAS/NVR
さらに「Tapo C210」は、ONVIFプロトコル(Profile S)に対応しているので、NASやNVRは利用可能です。
こちらはご自身でネットワークサーバを運用されている方向けの機能で、容量次第で制限なく録画データを残すことができます。
注意 ONVIF対応NASへの録画、専用アプリ以外での利用はメーカーサポート対象外
視聴機能:選べる3つの視聴スタイル
「Tapo C210」は3つの視聴スタイルに対応。
基本的にはTapoアプリでのリモート監視で利用することになりますが、利用場所などに応じて柔軟に視聴スタイルを選べるのがポイント。
視聴形態 | 内容 |
①Tapoアプリ | TP-Linkの提供するTapoアプリ。 1画面で4つのカメラを一度に監視できる。 ※最大32台のカメラを8枚の画面で監視。 また、家族間などでカメラを共有することができる。ただし、同時接続は2人まで。 |
②スマートスピーカー・ストリーミングデバイス | 音声アシスタント(Alexa、Google)と連携することにより、ディスプレイ付きのスマートスピーカーやストリーミングデバイスに接続したTVやディスプレイで監視可能。 ※5分経過すると自動的にタイムアウトする仕様。再度接続可能。 |
③PC用RTSP対応アプリ | iSpyなどRTSPに対応したPC用アプリケーションで監視できる。 ※メーカーサポート対象外 |
①Tapo アプリ
「Tapo C210」に限らず、Tapoシリーズのカメラを使えば、
- アプリ1画面で最大4台同時視聴
- 最大32台までのカメラを登録可能
- 家族間で各アプリからカメラを視聴
可能です。
複数のカメラをみる場合は、1画面あたり4つのカメラを表示させて、まとめてみれます。
TapoアプリはAndroid、iOS両方対応。
Tapoアプリの共有機能を使えば、家族間で設置したカメラを共有することもできます。
※2022年2月現在、最大2人同時接続でのライブビューと再生が可能
家族全員でカメラを共有。
帰省せずとも実家から遠く離れたところから、ペットを確認できるので便利!
参考 Tapoデバイス(カメラ・プラグ・LEDランプ)を家族などと共有するには
②スマートスピーカー・ストリーミングデバイス
Amazon AlexaやGoogleアシスタントなどと連携することで、音声で操作することが可能に。
スマホがなくても、ライブ映像の視聴が可能です。
Alexaの場合は、スキルをダウンロードにして有効にするだけ。
ディスプレイ付きのスマートスピーカー(Amazon Echo show、Google Homeデバイス)やストリーミングデバイス(Fire TV、Chromecast)があれば、各部屋に設定したデバイスから、どこからでもモニタリングができるようになります。
③PC用RTSP対応アプリ
RTSP対応しているので、VLCやiSpy等対応アプリケーションを使えば、PCでもリアルタイム視聴可能です。
実のところ、VLC Playerは、パソコン以外にもスマホ・タブレット用のアプリ、Amazon Fire TV/Tablet用のアプリ(VLC for Fire)もリリースされているので、同じ方法でライブ映像を視聴できます。
Alexaスキルは音声で操作できるので便利ですが、連続視聴するのであればVLCアプリを使うほうが使い勝手がよいです。
参考 Tapoを使用したRTSPライブストリーミングの利用方法
参考 VLC media player
「Tapo C210」を使ってみた感想
「Tapo C210」は、無線LANまわりがWi-Fi6とデュアルバンド非対応ですが、この価格帯のエントリーモデルとしては、高画質で高機能です。
ユーザーのライフスタイルに応じて、選べる視聴スタイル、録画スタイルも◎。
同じTapoシリーズのカメラであれば、モデルごとの制約はなく、アプリで最大32台までまとめて管理できる、使い勝手のよさも気に入りました。
Tapoシリーズのカメラであれば、すべてのカメラが1つに集約され、Tapoアプリにつながります。
後から必要に応じてカメラを追加できるので、拡張性が高いシステムを組むことができます。
スマホで一括管理・共有できる見守りカメラ
TP-Linkの「Tapo C210」は、低価格ながら高解像度で2K映像を録画可能な、パンチルト機能を搭載した屋内ネットワークカメラ。
録画スタイルと視聴スタイルも柔軟に選べるので、それぞれのライフスタイルにあったカメラの使い方ができるなど使い勝手の良さがひかります。
なんといっても高機能。コスパ抜群すぎる!
今回、実家のペットが増えたことをきっかけに、見守りカメラとしてして新しく導入しましたが、暗がりでも視認性の高い映像はもちろん、手軽に録画できる機能と家族間でカメラを共有できる機能が好評です。
今後は古いネットワークカメラを置き換えて、Tapoアプリで管理を一本化する計画です。
これから見守り用のカメラの複数設置を計画しているのであれば、ぜひ「Tapo C210」を候補として検討してみてはいかがでしょうか?