リバランスの効果とは?

リバランスとは計画的な配分比率で構成されたポートフォリオによる運用を行う場合に、相場環境の変動などにより、変化してしまった投資配分比率を当初決めたポートフォリオの配分比率に戻して調整することをいいます。

複数の種類の資産を組み合わせて運用するアセットアロケーションによる分散投資では、時間の経過とともに相場が変動するため、当然資産によっては上がったり、下がったりします。リバランスによって当初の計画よりも大きく変動した資産の配分比率を元に戻すことによってリスク(価格の変動幅)を想定範囲に抑えることが可能となります。

下図は住信アセットマネジメント株式会社による過去データ(1984年12月~211年8月末)での試算結果です。ご覧の通り、リバランスすることでリバランスをしないよりもリターン率とリスク率が改善された結果となっていますので、その有効性が証明されています。

リバランスの効果
【出典】住信アセットマネジメント株式会社 STAM投資ゼミナール(2011/9/22)

これ以外にも私の参考書でもある内藤忍さんの「内藤忍の資産設計塾」の中でも試算をしています。
1970年~2007年のデータでの試算ですが、①年1回リバランスした場合と、②リバランスを全く行わない場合の2種類のケースにおいて、それぞれのリターン&リスク率が①ではリターン7.2%に対してリスクが8.8%、②ではリターンが6.6%に対してリスクが10.9%となっています。
※投資対象は国内株式・国内債券・海外株式・海外債券で各25%のアセットアロケーションでのシュミレーションとなります。
その他にもモーニングスターの記事(分散投資におけるリバランスの効果)やイボットソン・アソシエイツの記事(リバランスのタイミングと必要性)でもいくつかのケースと期間での検証がされていますが、いずれもリバランスの効果がみてとれる結果となっています。

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